今日は朝から練習試合がありました。
昨日は全体ミーティングの中で何をどのように?という事の具体策を考えてもらったのですが、その成果をどのように出してくれるか?を試す為の練習試合でもあったので、どう表現されるか?を楽しみにしていました。
まずは全員でミーティングをして今日のテーマを決めてもらったのですが最後に確認しても分かるように、ミーティングの輪に参加をしているだけで意味を理解していない子がまだまだいるという現状でした。そういう選手はやっぱり試合をがんばりました、って事だけに終わってしまいます。練習も、試合も、日々の生活も、同じように『がんばりました』だけでは自分の世界だけの自己満足で終わっていきます。もうそれが通用しない時期である事はみんな分かっているはずなのですが、まだまだその殻を破る勇気を持てずにくすぶっている子がたくさんいます。でも、それも含めて本人が選んだ道であるならばこちらはきっかけを用意しながら決断の時を待つし、見守る大人側が先に焦って『その場だけの解決法を教えない』ようにしたいと思います。
今日の練習試合の相手は社中さんと氷丘中さんでした。
テーマは三人目の動きを試合の中で出していく事が一番大きなテーマになっていたし、それを聞いて自分も審判をしながら中で選手に問いかけたりして、練習試合という場を有意義に過ごすように一緒に考えました。練習試合ですから、公式戦でもないし緊張もないし、その中でチャレンジをして失敗しながら気付く事が大事です。試合だから・・・って失敗をするのを恐れてしまう事が一番つまらないし、前向きにやってみて自分で気付くのが一番です。
今日も新美コーチと二人で現場をしながら、全体は自分が、キーパーは新美コーチが担当してくださいました。テーマに対してどれだけアクションを具体的に起こしているか?をとにかく観るようにして、みんなの試合という場でのがんばりを楽しみにさせてもらいました。
試合のほうはまずは社中さんとでした。
やはり社中さんは多く試合を経験しているのがよく分かるし、お互いの事もよく知っている感じはしました。自分の与えられた役割を理解して、それをこなす事がしっかりと出来るチームでした。それに対して、いかに意図的に崩せるか?を注目していたのですが速いプレッシャーにちょっと出足が遅かった序盤はペースを握られている感じもしましたが、そんな中でも狙いを持って崩すとか、攻撃の形を作ろうとする意思とかプレーもたくさん観れたし、努力の形も多く見えました。守備でも粘り強くがんばれていたし、よく全体を見ようとしているのが伝わりました。
最近はメニューの中でも、意識的に変化している部分がしっかりと試合の中でも出来ていたし、お互いの距離感とか狙いとか、そういったものがだいぶ合わさってきていると感じました。中でやっている選手はどうしても、勝ちたいとか良いプレーをしたい事が優先されてしまっているけど、自分の指導者の目で冷静に見れば普段あれだけパス&コントロールでも多くの失敗が起きているのを見れば、ここで急に質が高まるほうがおかしいし、うまくいかないのが当然だと思ってみていました。指導者側まで、勝手に試合だから・・・と期待をするのではなく、普段を観ている自分だからこそ、冷静に見ていく必要があると思います。
B戦のほうは、やっぱり3人目の動きや意識、狙いがすでになくて、でもとにかく目の前を一生懸命にやろうとする意思は見えました。そこは十分進歩をしています!
ですが、チームで取り組んでいる課題である以上『やろうとするアクション』は必要です。まだまだボールへの関わるタイミングが遅く、一人一人が孤立した状態が起きる。当然、ボールを持ってから考えるし、自分のドリブルでの突破ぐらいしかアイデアの選択肢がない状況を自分達で作っています。これも普段の練習からそうなっているからすぐに出来ないのは分かっています。なので、これからの練習でもまず『3人目の動きの感覚』を理解させていく事が先決だと思います。B戦のほうは『こうすればこうなる』という『意図的な考え』がほとんどないプレーの連続なので、もう少し時間を掛けながら『一つ先のプレーをイメージ出来る選手』にしたいと思います。
表情は悪くなかったし、もちろん雰囲気も悪くなかったけど、やっぱりミーティングの時の関わりのなさは試合でも同じように出ています。自分の殻は自分でしか破れないという事の自覚をして、どこかで勇気を出すしかありませんね!
この写真が全てを物語っているBチームの状態です。
ハーフタイムの一コマですが、これが自分も言っている『ミーティングでの関わり』という所です。個別な感じが出ているし、関わっていない様子も出ています。良い、悪いという事ではなく『このチームで何をしようとしているか?』が伝わってきません。当然、試合が始まっても、共通理解をしているものがほとんどなく、各自がやりたい事だけを要求し、やりたい事だけをやってしまう・・・それが『孤立』というものです。
社会に出ても、どれだけ多くの人から協力を得られるか?どれだけ繋がれるか?が生きる力となります。自分一人が出来る事なんて本当に少ないし、限られています。それを補い合う為にも、自分に出来る事をやった上で、相手の為にもしないといけない。そんな事をサッカーというスポーツは教えてくれるし、こういう何気ない状況の中で『繋がる力の多さ』が見えるのです。そこにこだわっているし、自分が自分からやっていない事に気付かない限り改善はありえません。自分で気付くしかないし、やるしかない。
誰だって良くなりたいし、強くも、うまくもなりたい。だからこそ『具体的な行動』なのです。なりたいと思うだけでは変わりません!!試合という場で、一つのミスで、一つの成功で一喜一憂するのではなく、もっと大きく物事を観て考えられる力を、チャレンジ出来る度胸を、対話出来る人間力を、もっともっと磨いていきましょう!!