今日はナイター練習でしたが、全体のミーティングを行いました。
雪の影響もあってグランドが使えなかったのもありますが今、個人とチームという課題があって個人では主体性について考えたりアクションをしてもらっているのですがチームとしての結果という部分では多く欠けているものがあり、そこもやっぱりやっていかないといけないって事もあって『事の前後を考える』という意味を含めて今日はミーティングを少しいつもとは違った形でやりました。この事の前後を考えるというのはうちの試合を見ていても思う事で、『現在の状況を追いかけ過ぎている』という事が多々見えます。その先がどうなるのか?この前はどうだったのか?が見えておらず、起きたその場の事しか見ていないから問題解決を本質からやる事は出来ないんだと思うようになりました。例えば、シュートチャンスに決められなかったとして、大抵の選手、または見ている保護者は『あそこは決めといてよ〜』みたいな『決められなかった場面』だけの事を見てしまうものです。。。ですが、そうではなくもう少し早く動き出していたらフリーで落ち着けただろうね、とかあの最初のタッチを右じゃなくて左にしておけば角度があったのにね、みたいな『その状況の前後に目を向ける』事がほとんどありません。そういった『その場だけの結果で判断する』のでは、常に違う状況が発生するサッカーでは対応しきれないという事です!!今日はAの課題が出たので修正します。なんて言ってたら次はBの課題が出ました。今度はこれを改善します。と言ってたらCが出てきた・・・みたいなのがサッカーなんです(笑) だからこそ全てに当てはまるべき答え・・・それが『本質』と言うべき事なので、そこを改善しなければなりません。
そこで今日やった作業は、『相手の背景を探る、感じる』という事をテーマに2つの事をやりました。
まずは二人組になって、一つの『絵』を用意して、一人はその絵を観る事が出来ますが、もう一人は見た人から伝えてもらった材料だけで絵を書きます。その事をお互いに役目を交代してやってもらったのですが、やっぱり人間って見えないものを表現するのは本当に難しく、例えばテレビでクイズ番組などを見ていても視聴者はクイズの文章が見えるから考えやすいのですが、実際に言葉だけを聞くとなかなか難しいのと同じです。見えないものを表現するのは本当に難しいし、反対に見えたからと言ってそれを言葉にして伝えるのも相当難しい事を今日は全員に経験してもらいました!
これは数年前にもやったし、非常に効果的だった事を覚えています。選手には今、『誰かに伝えられてこそ自分の考えというものは意味と価値が出てくる』という話をしていますが、まさしくそうで伝わらなければ意味がないのです。今日も各自四苦八苦しながら自分なりの言葉で必死に伝えていました!
ところが、完成した絵は伝える側の思っているような絵にはなっていませんでした(笑)
そんな組が多く、いかに伝える言葉の選び方や表現をするのが難しい事なのか?をよく理解してもらえたと思います。選手はよくノートにも書きます。。。
『コミュニケーションをしっかりとやっていきたいです』
みたいな事を・・・。ですが、この言葉では簡単に言えるコミュニケーションの能力って『言う』とか『聞く』だけではなく、『伝える、説明する、協議する、尊重する、理解させる』などの要素が含まれているのです。選手の大半は『言う・聞く』だけだと思っているのです。だからいつまでもコミュニケーションがしっかりと思っている形で取れないのです。でも、コミュニケーションが必要な事は間違いないので、これだけ難しい事であると経験させながらも、多くの経験からきっとうまくなっていくと信じています。今日のこのゲームによってみんなは本当に大切な事を感じてくれたと思うし、だからこそ今後のみんなでの対話に変化が生まれればと思います!
そこからは7グループ(4,5人ずつ)に分けて、廊下に飾ってある絵を観て考えてもらうようにしました。これは以前『対話型鑑賞』という事で、神戸国際大学で学んできた事があったし、それを実際にやってみた事もあったのですが、自分自身の目的が浅はかだった事もあって、『ただやりました』で終わってしまった経験がありました。だから、ここ数年はそれをやらずに違った方法で色々やってきたのですが、今、みんなのタイミングにこれは使えると判断したので、対話型鑑賞という形まではいきませんが同じような手法で選手同士で『絵の、作者の背景を読み取る』という事をやってもらいました。
この絵を書いた作者の思い、考えは?季節はいつなのか?タイトルをつけるとすれば?という事をそれぞれのグループで意味も含めて考えてもらい、各グループには一人ずつ『ファシリテーター』と呼ばれる『引き出し役』を置いてグループの意見がどんどん出てくるとかまとめる役目をしてもらいました!
やはり今のみんなの感覚がそのまま出てきたという感想です。新美コーチと最後に二人がお客さんとなってグループごとに絵の説明をしてもらったのですが、自分の感覚からすると『やっぱり見えている情報で決めた事が多い』という事です。この感覚をもっともっと研ぎ澄ませていくと、きっと『絵の中にはない情報』が含まれてくるはずです(もちろんそれは想像の域になりますが)。
ただ、グループで協力をしてきちんとファシリテーターが意見を引き出し、グループ内が納得いくだけのまとめをした事は良かったと思います。お互いの意見を尊重し、みんなが意見の中に関わっていきながら一つの意見に仕上げる事は一つの目標としては達成出来たように思います!!
また今後もこうした事を繰り返しながら、『背景を読み取る習慣』を持ってもらい、目に見える情報以外のイメージの領域の事や、手前の出来事にももっと目を向けられるようになってほしいと思う。そして、得点にしろ、失点にしろ、自分達できちんと物事が起きた原因を話し合えるようなチームに成長してほしいと思います!!自分にはそのビジョンがあり、だからこその今の活動に繋がっているのでコツコツやっていこうと思います!