今日は朝から1,2年生で対話トレーニングという事で1,2年生には集まってもらいました!早朝には、激しい雷雨もあってトレセン活動が中止になった事もあり、テスト休みのメンバー以外が揃っての活動となりました!

今日1,2年生にさせたかった事は『対話の大切さを知ってもらう事』でした。それがまず大きな狙いでした。対話って日本人が苦手とする形です。最初にみんなに質問をしました。

『会話と対話の違いって何?』

という事です。2年生はこのファルコでやってきたミーティングなどを通して『言葉の意味を考える事』にものすごく成長を感じるし、今回もこの問いにすぐに答えてくれました。

『会話は複数人でやるけど対話は1対1でやる』

という事を言いました。解釈はそれで良いと思うし、その意味を知ってからの対話をやってもらうようにしました。会話という事で全体の輪の中に入ると『何もしない子』が出てくるし、それが出ても目立たないものです。だからみんなはやりやすいはずですが、対話となると相手と自分しかいない訳で、何もしなければ何も生まれないという事もあり、その難しさを実感してもらいました。

ミーティングの前には4人のリーダーに今日の大まかな流れは言っておいたのと、自分達がリーダーとしてチャレンジすべき事を話しておきました。出来る、出来ないの話だけをしてしまうと、出来ない事がフォーカスされやすくなるしみんなが前向きにやっていく為には出来ない事に目を向けるだけでは進まないと思っているので、あくまで『チャレンジ』をするという言葉でリーダーには説明をしました。

今日は最初に全体に自分が提示をしたのは、『この1,2年生の中でがんばるという言葉の定義を決めよう!』という事でした。がんばるという言葉はとても幅広い解釈が可能な言葉です。がんばっていない子にがんばらせる事から、がんばっている子にももう一歩がんばらせる事など捉え方が幅広くなるので、一言で『がんばれ!』と言ってしまってもそれぞれになってしまう事があるから、みんなで一つの定義を決めよう!という事になりました。

結果的には今日まとまりきらずに次回に持ち越しとなったのですが、結果以上に今日はより多くの素晴らしい成果が見れた事が良かったし、これを自分が意図的に引き出せたとすれば良い指導者になれると思いました(残念ながら今日の素晴らしい成果は2年生の素晴らしい人間性によるものでした)

その話をした後に、対話トレーニングという事で今日は1年生と2年生が1対1で組んで『がんばるという事とは?』について話し合ってもらいました。この時の様子は非常に各組、距離感はバラバラでやっぱり距離が離れている組は、後で『緊張した組は?』という質問に手が挙がりました。緊張感があるとどうしても対話は進みにくいし、お互いの遠慮がお互いの良さを引き出せません。それを今日は1,2年生の多くが経験してくれたと思います。

反対にスムーズに対話が進んでいた組は、やっぱりお互いを引き出す(と言っても今日の場合は2年生がいかに1年生を引き出すか?になりますが)事が出来ていたと思います。引き出す為には、その人本人の人間性みたいなものが大切で、いくら口先でうまく言っても心の部分が伝わるので、相手の本音を引き出したいなら自分のほうが先に心を開く必要があるのです。これは指導者をしていて自分が学んだ事でもあるし、だからこそ今は選手との1対1の対話の時間を大切にしています。自分を守ろうとすれば相手は本音を絶対に言いません。その関係性を築きたければ先に自分自身が心を開く必要があるのです!

二人での対話をしっかりとやってもらった上で、全部の意見を出してもらい、そこから先は4人のリーダーに仕切ってもらって展開させてもらいました。

ここでの4人がどのように全体を動かせるか?というのがとても興味深く、自分は一切の口を挟まずに最初に4人に話をした事によって信頼をして任せてみました。そして全体にも一つのルールとして『自分が司会出来ないのであればせめて司会をする人に対して敬意を持って関われ!』という事だけ言いました。その上で40分間のミーティングを自分も少し離れて全体を見ているとそこには2年生の成長や変化が本当に多く見えました。学年が上がったから、ではなく物事の『本質を考えよう』という話もしている2年生が真剣に言葉を選び、意味を考え、噛み砕き、伝えるという作業を各自で積極的にやってくれていました。そこには一人も関わらない人間はいなかったし、リーダーも輪をうまく回してくれていました!

司会をしながら、輪の間に入り意見を促す役になったり、質問をしたり、尾兼くんは全体を回りながら意見をしない、関わらない1年生に声を掛け回り、全員が参加する舞台を整えていました。各自が流れに入っていくのがよく分かったし、随分成長したな〜と感じました。出てくる意見も投げやりだったり適当なものはなく、間違いなく『良いものを作ろう!』とする意識や意欲が伝わってきたのです。

言葉だけを綺麗に並べるのは教室のどこかにあったりします。自分も思えば学生の頃って学級目標なんて言いながら先生のほうで決められたものばかりでした。自分達で作り上げる事って本当に素敵で価値があります。達成感という言葉も出てくるようになった2年生はその経験をしてきたのです!がんばった後に味わえる喜びがわかってきたからこそ、良い話し合いが出来るようになっているのです。確かな成長を感じている今、今後のチームが良い方向へ動く為の土台も出来つつあると言えます。3年生のがんばりや刺激を受けて、確実に下の年代が育っていく事を頼もしく思いました。

ただ、1年生は経験がない事もあり本当にまだ場にいるだけの形となっていますが、今後の活動を繰り返していく中で意味と深みを理解していくと思います。焦らずに、でも確実に成長していくような場の設定にこれからもこだわっていきたいと思います!