今日は朝から1,2年生と一緒に但馬にある兎和野高原教育センターに行きました。
これは毎年恒例になってきている一つの行事ですが、三宮SCさんが合宿を兼ねて行っている交流試合です。5日間の合宿をされている中の1日試合に参加させてもらっているのですが、今年もその中の一日を交流させてもらう事になりました。同じ時期にあるので、毎年ここへ来ると夏休みが始まったんだな〜って感じがします。
そんな思い入れは自分だけなので(笑)、選手には関係がないし選手はこの時のこの時間をどのように過ごすか?になってくるし、選手にとって大事な今日という時間にしっかりと自分も向き合いたいと思いました。まずは朝からの選手の様子を観ながら自分はもっと1年生に自覚を持ってほしいという事を伝えました。サッカーノートを見ても書いている子はみんな『まとまりがない』と書きます。そして、その理由に自分勝手な事をする子がいる。と毎回書いているにも関わらずそこへの改善の努力も見られないし、各自が変えようとしない所に問題がある事を指摘した上で、もっと毎日という時間、毎回の時間を大事にしてくれ!という事で真剣に向き合ってもらう事をやりました。最初のミーティングでは『ほんの少しだけ変化』したのですが、まだまだ甘いし、向き合っているという状況ではなかったので、時間はかなりかかる学年だとは思っていますが、それでもやるしかないと思っています!
まずは2年生の試合だったのですが、アップをしている様子を観て、こちらにも少し話をしました。
アップというものが何の為なのか?という事を考えてやっているのか?と。サッカーをやる前のアップで、サッカーに必要のない事を常にやっている、サッカーで起きない事をやっているだけではサッカーをうまくやる事って出来るんだろうか?という事を考えてみました。すると、選手が出した答えはアップの変化に出てきたし、そのアップはまさしくサッカーをやっていました。サッカーをやる中での意見の出し合いを始めました。2年生がどんどん変化していくのはこうした具体的な変化が出てきているからだと思います。1年生は言葉だけに止まっていて、まだ行動に移せていませんが2年生はそういう面での成長は確かに感じます。
アップを終えて今日は2年生は大阪の千里ヶ丘さんとのゲームを2試合させてもらいました。態度も姿勢も自分は評価を出来る立場ではないので伏せておきますが、決して気持ちの良いものではありませんでした。ただ、相手がどうこうではなく自分達が何を考えてやれるか?が大事だったし、そこは真摯にはやれていたと思います。
2年生には、今日は『自分のしてほしい事と自分が仲間の為にやるべき事』の比率を考えてもらい、サッカーがうまく機能する時ってどういう時なのか?を考えてやってもらいました。
2年生の良さは試合をしながら考えてくれている所だと今日分かりました。試合という目の前だけに入り込んでしまわずに冷静になれる部分を持っている。そんな良さがあると知っただけに、ここは絶対にプラスに考えて取り入れていこうと思いました。試合をしながらみんなで客観的な評価をしたり、聞いたり出来ればかなり有効だし、そこを一緒に自分も考えていこうと思います。まだ内面的にはすごく脆くて弱い部分もある2年生。相手がちょっと強気に来ると構えてしまったり、引いてしまう面は否めないけど、ここも長所として引っ張り出していくしかないと思っているから、一人一人が脆いなら塊にしていくしかないと思うので、全体でという事は強調してやっていきたいと思った。
ゲームの内容は仲間の為に、何かをしようとするプレーがかなり表面的に見えるぐらいまでやれる回数は増えてきたし、これが『たまたま』なのか『当たり前』なのか?の差が今後に影響を与えてくると思っています。続けられるといいですね!
1年生のほうは、チームとして全く機能をしていない事。それは最大の欠点です。チームスポーツなのに、チームという意味も分かっていないような状態。だからこそ、やるべき事や変化には時間がかかるのです!ここに気付かせながら変化させていくにはかなりの労力が必要で、今日だって一つの質問をして返事が出てこないので自分で考えて答えを出させるまでありとあらゆる質問の仕方、言い方で引き出していくと最初の質問に答える考え方を持つまで35分間も一人に費やしました。たった10秒間で受け答え出来るような話をこれだけ掛けないと分からないぐらい、自分の事を考えないし、人の事を、周りの事を考えていないという事なのです。こうして多くの対話をしていきながら時間を割いて一人一人のタイミングに入っていくのは本当の難しいものです。でも、それが自分の役目であるから単に大声張り上げて何かをやらせる指導者ではなく、意味を持って、意味を伝える指導者にならないといけないと思っています。
試合のほうも、自分の事以外の事にちょっとずつ目が向いてきました。チームの為、周りの為に働ける選手が少し出てきました。ですが、それも『当然』ではなく『たまに』ですから、まだまだサッカーをやるという事への関心は薄く、考えは浅いです。
今、1,2年生には『キレない』『落ち込まない』『スネない』といった『個人感情に入り込まない』事をテーマにしています。それは意識してやろうとしているし、がんばろうというのも伝わってきました。ですが、『それ以外なら何でも良い』訳でもありません。個人感情に入り込むのは良くないけど、個人の意思を出さない、伝えないのはもっともっとダメな事だと自分は思います。それによって交代もさせたのですが、本人はそこへの気付きが足りないし、言われてもまだ曖昧な感じでしかありません。やっているかどうか?すら自分で正しく判断出来ない選手が多い1年生はやっぱりそれは言い換えれば『正解を求めてやろうとしている』からであり、失敗に臆病だって事です。
サッカー自体が失敗を多くするスポーツなのに、そんな考え方では誰も自分の殻を破れません。成長しません。大事なのは、『意味のある失敗』であり、その意味を持たせるには『考えを持つ事』なのです。つまり、意味ある失敗をやる為には最低限『自分の考えを持つ』事から始めないと話になりません。
サッカーが好きだからやっているんじゃないの?
自分で決めたスポーツなんじゃないの?
この質問に『そうです』と答えるならば、自分の考えがないほうがおかしいし、考えもなくやってきた環境が良くなかったって事。考えるより先に情報をもらってきたという事。それを『うまくしてもらった』と勘違いする人は多いだろうが、自分で獲得していないものは本物ではないし、それはうまくなっている事とは全く違うもの。『与えられただけのもの』です。もっと自分でやるという責任を果たした選手にピッチに立ってもらいたい。
立てば何かが起きるんじゃないだろうか・・・みたいな期待を持ったような選手にはサッカーはうまく出来ないと思います。自分が起こさせた事が全てだし、その起きた原因にまで目を向けられないと成長は出来ないものなんです。だから自分は成長をする為のきっかけ、場、設定を与える訳です。その意味を早く理解してもらいたい。
何も教えてくれない・・・ではなく、『何かを生み出せ』ってメッセージを理解してください。一日も早く『サッカーをやっているだけの人』から『サッカー選手』になってほしいと思います。明日もがんばりたいと思います!!