今日はまたナイターで1,2年生のミーティングをやりました。昨日の続きとなりましたが、昨日よりもさらに一歩踏み込んだ形でやってもらうようにしました。

新チームのテーマは、

『当たり前の基準を高めていく選手』

という事になりました。みんなの中にある当たり前という基準を常に高めていくようにする事を新チームを目標にがんばる事を決めてくれました。そのテーマが良いか悪いか?は今後のみんなの具体的な活動の中に答えとして出てくると思うので、それを楽しみにしています。でも、待っているだけで全てが良くなるような状態ではありません。何度も選手にも言ってる事ですが、『通知表での1や2をなくす』事をみんながまずはやるべき事です。その為には、やるべき事を明確に、具体的にしていく必要があるので、そこを今日は考えていくようにしました!

ファルコ生としてこれから活動していくみんなには4つの場面(局面)があります。

①練習
②試合
③ピッチ外
④ミーティング

という事で分けました。それぞれの場面でのグループに分けて、グループごとに話し合いをしてもらいました。みんなが当たり前の基準を高めていく為に、今この4つの場面でそれぞれ何をすべきか?を考えるようにしてもらいました。

みんなは物事を論理的に考えたり、組み立てたりする作業がものすごく苦手です。だから、自分自身を思うように進化させていけない要因の一つだと思っています。だから自分は『良い選手にする為に』は『技術を高める』事よりも『技術を高める事の意味』から教えなければなりません。

4つの場面でそれぞれの『まずやるべき事』を考えてもらった結果は、

①練習→手を抜かない
②試合→しんどい時こそ周りの為に動く
③ピッチ外→物を大切にする
④ミーティング→全員が自分から意見を言う

とまとめたのです!一見『良い答え』に見えませんか???

でも、『まずやるべき事』が『最終目標』になってるような気がするのです。全員が手を抜かない練習風景を想像した場合、それって最高の雰囲気ですよね?全員がしんどい時にがんばる選手ばかりなら最高の試合ですよね?全員が物を大切に出来たらきっと良いチームですよね?全員が意見を言い合えるなら良いミーティングですよね?

『まず』の事が、『最終的な』事になっているという事を考えてもらいました。みんなの思考回路がこうなっている事を改めて感じました。理想論ばかりで、現実味がない。まさしくそのままなのです。だから具体的な行動が出来ないという事なんです!

その事を一緒に考えてもらいました。

『仲間からのパスを足元で受けてトラップミスをして奪われた。だからトラップミスをしないようにとことん練習をしました!次はトラップミスをしなくなりました。』というプレーを例に挙げました。確かに『トラップミスをした局面の改善』は出来たけど、それが良い選手なのか?という問いをした場合、『トラップミスをした以前に、もっと良い場所で受ける方法はないの?』という考え方です。起きた局面の改善話をしても、物事は本質的に改善されないという話です。サッカーの試合でもよく解説者が、シュートを外した選手に対して『今のはトラップをしてから蹴れば良かったですね〜』みたいな事を平気で言う。でも、それが決まっていたら『今の発想が見事ですよね!』みたいに結果を見てから好き勝手を言います。きちんと止めていれば・・・とか起きた事から言い出せば誰でも、何でも言えます。『その事自体がどうして起きたか?』の所になかなか議論がいかないのが日本の特徴でもあるような気がします。。。

だから、考え方も全て『今の課題』に対して『その課題の改善点』ではなく『なぜ、その課題が出てきたのか?』から考えるべきである事を言いました。だから、その考え方を踏まえて①の練習グループに『練習の雰囲気を良くする前に練習をやる意味って何?』という質問に対して答えが出てきませんでした。そして、考えて考えてその末に、『うまくなる為です』というお決まりのセリフ。

うまくなりたいと思う気持ちで来ているはずのみんなが『サッカーで進路を考える気もありません』ですからいかに基準値が曖昧なのか?って事。もちろんみんながプロを目指す必要なんてありません。でも、大事なのは『トレーニングをしていく意味』を持つ事です。うまくなるって何なのか?うまくなったらどうなるのか?そういう『一歩先、一歩前』の事から考える習慣が大事なのです。

ハッキリ思うのは、『がんばっている』と言える、思えるみんなだとしたら周りからの評価に『1や2』はないという事!!サッカー偏差値みたいな言い方を最近はよく使うけど、サッカーを理解するとか、サッカーをうまくやれるかどうか?ってやっぱり差が出てきます。それは単純に技術のある、なしではなく考え方だと思う。『どこまでをサッカーに必要な要素だと受け止められるか?』だと思います。

大切な話をした時でも鼻であざけ笑う子がうちにはいます。その時点で『そういうレベルだよな・・・』と悲しく思う現状ですが、嘆いている場合ではないのでやるしかありません。自分の事が分かっていないから鼻で笑ってしまうのでしょうが、きっとこの子達とこういうミーティングを繰り返しやりながら、確認をこなしていけば変化はしてくるはずです。

やる気がないのではなく『やる意味が分からない』のが要因。そこを追求していく、させていく事でがんばる意味やがんばり方が変化してくるはずです。ただ汗をかく、ただ息を切らす事が『がんばっている』事ではありません。何を目的に、そこへの努力が明確であってこそがんばっていると言えるのです。だから、ファルコの活動にまず意味を持ってやる事からスタートです!今はまだスタート地点にも立っていないような状況ですが、立てれば速いと思います。だからこそ今を大事にしっかりと考えを持って行動出来る選手に全員がなりましょう!!