昨日は朝からまた3年生の進路に向けての活動に参加してきました!
一人は神戸弘陵さんに、一人は京都サンガさんに挑戦の機会を与えていただいていました。この時期は進路に向けて佳境の時期でもあるので自分の肌で感じて大事な進路を決めてほしいと思っています。サッカーの進路に関しては自分で行きたいと思うだけでも『評価をしてもらう』事が必要になってきます。そして評価をされる為にはそれだけの要素を持たないといけない訳で、その『要素』をどれだけファルコの期間に育てていけるか?が大事にはなってくると思います。全員がサッカーの進路を切り開きたい訳ではありません。近辺の公立高校へ通う子のほうが圧倒的に多いし、サッカーよりも勉強を優先したり、なりたい職業へ向けての努力を始めるなどそれぞれの思いは違うものです。そういう全ての子に共通する『社会で必要な経験』をいかにファルコの活動を通し、サッカーというスポーツを通して伝えていけるか?は今後も自分が指導者として挑戦していくべき事だと思っています。
朝からまずは神戸弘陵さんに参加させてもらったのですが、早めに着いた所午前のゲームも入っていて、そこにファルコ卒業生の美喜くんがいました。もう3年生になっている美喜くんは体も心も本当にたくましく成長していました!美喜くんが3年生になるまでにも何度も神戸弘陵さんにはお邪魔していたのですが、いつも会えなかったり怪我をしていたので、今回元気にプレーする姿はファルコ以来となりました。それがまずうれしかったのですが、それ以上に成長ぶりがすごくて感心しました。
ファルコの時も前線で仲間の為にボールをキープしたり、シュートを決めてくれていたのですが、黙々とやっている印象でした。ですが、ここで見た美喜くんは自分から大きな声でボールを呼び込み、何度も何度も動き出しをしてボールを引き出し、仲間の為にスペースを作ったり、得点に絡んだり、と本当に素晴らしい動きをしていました。もちろんそういったものが『ベース』でないと勝負も出来ないんだと思うのですが、この環境だからこそ学び、感じ取ったんだと思います。環境は人を成長させる事を痛感しました!
そんな中に混ざって一緒にゲームに参加させてもらっていました。
相手は同じ兵庫の神戸朝鮮高校さんでした。非常にフィジカルとハートの強いチームで良いチームでした!40分2本のA戦の後の30分2本のB戦で参加させてもらったのですが、同じく岐阜からも一人参加者がいたので二人でチームに入って奮闘していました!しっかりと序盤から流れに入って持ち味を発揮していました。一番得意な左のサイドで出ていた事もあって、非常に生き生きとプレーしている印象でした。上の高校生相手でもどんどんと仕掛け、仲間と絡み、得点を引き出す動きも何度もしていました。ボールが来ない時の準備や追い越す動き、やり続ける動き、攻守の切り替えなど、全てのプレーが高い質でやれていたと思います。その事によって高校生の中でも違和感はなかったし、十分なアピールは出来ていたと思います。
ただ、最初にも言ったようにその場所によって評価するべき点は違うと思うから自分が見たものがそのまま評価されているという訳ではないと思うし、だから進路は難しいと思う。ただし、自分がやるべき事をその場で感じながらやれていたという事はしっかりと見えたので、本人もある程度は納得出来たようです!
うまい選手ってなんだろうか???
これはファルコの選手にもよく考えてもらうテーマですが、こういう意識の高い集団の中にいるとそのヒントがたくさんあります。夜には京都サンガの選考会にも行きましたが、サッカーが好きで仕方ない選手達がより高いステージへ上がっていく為に切磋琢磨している環境が本当に見ていて気持ちの良いものでした。自分はここ数年の違和感として『サッカーを好きにさせる事から自分がしないといけないの?』という疑問をすごく感じています。子供達は『サッカーっぽい事』をやってきて、サッカーというものを本気で考えた事もないままに惰性で続けている印象が強く、その結果強くなる為、うまくなる為の条件を何一つクリア出来ない、しようともしない、という状況が多いのです。そこへ問いかけ続ける事で、ちょっとずつサッカーと、自分と向き合ってくれるようになってサッカーというものを考えるようにはなってきているのですが、こういうサッカーに自分の中の全てに近い部分を捧げながら自分というものを表現していく選手達を見るとやっぱりこうあるべきだと思う。ファルコと比較するとかではなく、サッカーをやると自分で決めた以上はそういう姿勢が絶対必要だという基本姿勢の話です。これはサッカー以外でも自分がやると決めたらそうあるべきなんですよね。そういう基本姿勢が整った選手がこうした選考会であったり、全国を目指すという集団の中で成長していくんだと思いました。
神戸弘陵さんから一旦帰る時間はなく、そのまま京都へ移動しもう一人が参加している選考会の応援をさせてもらいました!
一次選考を合格した選手が今回の選考会に参加していたのですが、人数は30名前後いました。
その中で奮闘していたのですがやはり個々の質が高く、簡単なミスがありません。サッカーはやっぱりミスがつきもののスポーツですが、それでもミスを減らす事をどのチームも、どの選手も目指している訳です。そして上を目指せば目指す程に当然ミスは少なくなるし、それが当たり前となっていきます。この日はトレーニングと8人制のゲームで選考されていたのですがやはり各自がアピールをしたいという思いの中でやっているので個々が強引なプレーになっていきます。観る側がどこを観ているか?になります。例えばシュートを豪快に決めたシーンで、シュートを決めた人を評価するのか?そのシュートが打てるようにスペースを作ったり相手の守備を引きつけた動きをした選手を評価するのか?はそのチームが欲しい選手であったり形によると思います。だから『良いプレーをしていました』と選考会に関しては自分の主観で評価出来ないのが難しい所です。ただ、一生懸命にやり続ける姿勢だけは確かに見えたし、途中自分が行ってる事もきちんと見つけてくれたし、最後も良い表情をしていたので安心しました。
同じ日に重なるとは思っていなくて神戸と京都に行くハードな一日となりましたが、一人の選手が夢に向かってがんばろうとする時間を共有出来るのは指導者としても幸せな事です。これからもそんながんばる選手の力になれたらうれしいし、夢を持てる選手を増やせるようにがんばりたいと思います!