今日は雨天の為、練習は体育館でやるようにしました!!

昨日は全体のやろうとする事を説明し、練習前には頭と声をフルに使え!という事でやりました。ところが、始まってみると使うどころか何もしないままで時間を経過させている選手が多く、そういう現象が起きるのも『やっていない自分に気づいていない』のがほとんどの要因。分かっていても出来ない、もがいている選手も中にはいますが、大半は『やらなくても別にいいや・・・』って弱い自分に負けているだけ。まだまだ甘い集団です。

その事も踏まえて今日も練習をやる前には『自分発信でやっていく事』を言いました。間違っている事も経験しなさい、それも自分の意思で間違えなさいって事からやらないと、多くの子はやっぱり本人が困る前に助けてもらいすぎ!困る経験が少ないから自分でどうにかしよう、どうにかしないと!って気にならない。やらなくても誰かが助けてくれると勝手に期待をする。そういう甘い子供が育つのも周りの環境が甘いから。この『甘い』というのは決して『厳しくしなさい』という意味ではありません。ただ、単純に『簡単な事でも子供に一旦判断させる』事ぐらいはみんながしていかないとやっぱり問題は大きくなってしまうという事です。

結局、自分で決断する勇気がないのです。

周りに判断を委ね、自分の事を自分で決められない子が本当に増えた。これは本当に大きな問題。情報が溢れかえっているこの時代、こっちのほうが良いに決まっている、というような情報がありすぎるから自分で決めなくても答えが分かる事が多い。そうやって自分の意思で決定しないからスポーツをやっても人のせい、人任せ。自分から言わせてもらうと『自分発信で誰かと協力した事がほとんどない』のです。言われてやる事はあっても、自分発信ではない。この経験値のなさがグランドではごまかしの効かない状態としてモロに出てくるって事です。

ようやくファルコに入ってそういった事を経験するようになった今、いきなり上手にする事はもちろん出来ません。そんなの分かっています。上手にさせたいけど、上手にしないといけないなんて思ってもいません。だから分からなかったら聞いてほしい、聞きなさい、って事を繰り返し言ってるのに、分かっているフリして終わり。本当に毎回進歩のない子がいるし、そういう中で進歩しようと確かな一歩を毎回踏み出している子もいて、そういう子は確実に良くなっている。良くなる理由があるからです!

最近は大人のほうが『うまく出来ない子供に我慢出来ない』事が多い。

だからすぐにアドバイスしてしまい、考える習慣を奪ってしまう。その事がここ最近のトレーニングでは全てさらけ出されてしまっている。大人のほうが考えないといけない大きな課題なのです。という危機感を保護者の方々も持ってくれるかどうか?なんです。自分は助け過ぎていないか?考えさせているのか?構いすぎていないか?成長させているのか?と。

子供の為に力を注いでくださっているのはよく分かっています。だからこそ『力の注ぎ方』を大人が考えないといけないのです。どこに注ぐか?で違ってきます。これは今後のファルコでもずっと課題にしていかないといけないと思うけど、最初に3者面談をした意味はこういう所です。一緒に考えないといけない場面は必ずあります。

子供が育っていく、強くなる、うまくなる、賢くなる、優しくなる、いっぱい思いはあると思うけど、どれを取っても『勝手になるものではない』事が大前提。

成長の過程には『グッとこらえる時間が必要』なのです。我慢だけではなく、踏ん張るとか、乗り越えるとか、歯を食いしばるような時間も必要なんです。楽してお金儲けは出来ません。大人はそれを理解しています。だから楽をさせて上達させようなんて考えてはいけません。かと言ってむやみにしんどい事をやらせるのではありません。『どういう意味で』を持たないといけないのですね。ここが一番難しく、一番の肝なのです。

子供が落ち込んでいる時は『うまくいっていない時』だと思ってはいけません。一喜一憂してはいけません。その落ち込みが成長の糧になっていくんだと大人は大人の立ち位置で話をしてあげないといけません。一緒に同情しているうちは子供はいつまでも強くはなりません。寄り添うとは『思いを汲み取る』という意味であり、『同情する』事ではありません。

目の前で子供が悩んでいる・・・その時に、思いを聞き、思いに寄り添い、大人としての考え方をアドバイス出来る関係が整うのがベストだと思っています。先にこちらから教えていくと『安心感』という『無責任』を覚えるのです。そうではなく『悩みを言える安心感』を持たせていきたい。それが自分の目指す指導者の形です。

子供が育っていくようにこれからも本気で将来を見据えた関わりをしていけるようにがんばりたいと思います。