それぞれのサッカーへの関わり方!

今日は早朝から大阪の『J-GREEN堺』のグランドで中学生年代の西日本の代表チームが集う『インターシティカップ2016』の大会が行われ、自分は運営として兵庫代表として手伝い事となりました!!ファルコが兵庫代表になれる日も目指してがんばりたいと思っていますが、今年は兵庫からはヴィッセル伊丹さん、サルパさん、西宮SSさんの3チームが参加されています。

この3チームの試合はどれも見させてもらいましたが、非常にレベルが高くて驚くばかりでした。世間はお盆休みの真っ只中ですが、こうして芝生のグランドが14面もあるこのサッカー場で多くの選手とその保護者の方々が灼熱の中で熱戦を繰り広げている事も事実としてある事を知ると、まだまだうちもがんばらないといけないな〜って気持ちにもなります。選手は自分を信じてがんばってくれていると思うし、だからこそ自分自身が多くの刺激をこうやって受けながらレベルアップしていけばこのステージに少しでも近づいていくんだと思っています。

朝の7時にもう集合し、終了したのは夜の7時半・・・。本当にサラリーマンの一日ぐらいの仕事だったのですが、暑い中での熱い試合を運営する立場の一人として精一杯やろうと思いました。

自分の今日の役割は『第4審判』という事で、試合の本部、運営を任される立場でした。

非常に大きな大会で、西日本ですから関西、四国、中国、九州地方の代表が集まるので非常にレベルも高かったです。プロの下部組織のチームも多くいたし、そういうチームと互角に渡り合える街クラブのレベルの高さにも驚きました。

試合の運営なんて誰も注目などしない、本当に『影の仕事』です。でも、実際にやってみると『当たり前にスムーズに流す事の難しさ』を感じました。自分に何かの落ち度があれば試合時間が遅れてしまったり、ゲームを妨げり、止めてしまうという事が起きてしまうので本当に責任重大でした。4試合しないといけなかったのですが、気が抜けないし、何かがあった時『だけ』ではなく、常に目と気を配ってコート内にトラブルはないか?その要因となるものはないか?という事まで見ないといけませんでした。また時間をスムーズに流す為に、チームの代表者達を促したり、時には急かしたりしないといけなかったので、当然反感を食らったりなど、決して得のある仕事ではありませんでした。

でも、今日の自分はその試合、大会をスムーズに流す事が使命なので、何を言われようが流れ第一で考えるようにしました。

今日は、一番の収穫と言うか勉強になったのは『審判団の奮闘』でした。

普段は自分もチームを帯同している一人として、審判は違うチームの方にしてもらう事が多々あります。そうやって『やってもらっている時』は不満や文句を口にしてしまうような事もあります。でも、いざ審判の方々の立場になるとそんな自分が恥ずかしいと思いました。

この大会は12日〜明日の14日まで3日間行われるのですが、審判団の方々は若いユース(高校生)審判が多く、試合の前の綿密な打ち合わせや終わった後の反省、課題の摘出。選手に気持ちよくプレーしてほしいから!という願いでがんばっておられる姿に感服しました。今日は一人の若い審判の子と長く話せる時間があり、『どうしてその若さで審判をやろうと思ったのか?』を聞いたのです。普通は好きならプレーをするだろうし、審判をする、試合を裁く側になる理由って何なの???という疑問を投げかけてみました。

すると、その審判は過去の自分の選手としての過ちを話してくれました。。。

『実は・・・』という切り口で、自分の失敗した過去を打ち明けてくれたのですが、その失敗は本当にサッカー選手としては良くない事をしたのです(簡単に言うと審判のジャッジに腹を立てて審判の胸ぐらを掴み退場処分を受けた)。でも、そのジャッジがあまりにも悔しくて・・・・自分のもしかしたらサッカー選手としての道を変えてしまうぐらいの大きな場面だと思ったそうです。そんな思いもあって、『自分と同じように審判のジャッジで後悔させたくない』という強い気持ちで自分が審判をやろうと思ったそうです。

その考え方もすごいと思うのですが、その話を聞いた後の試合でその子が審判をした試合が少し荒れました・・・。悪くなかったのですが、当該チームの監督さんからえらく怒られました。『お前のジャッジなんか何にも見てない!!』と。前半が終わった時にそれを言われたその子は当然落ち込んだのですが、強い気持ちで審判になった自分を奮い立たせ、

『よっしゃ!後半見とけよ!!』

という言葉を残して後半は、前半にも増してグランドを的確に走り回り、強い笛、キビキビした言葉、ジャッジで本当に素晴らしい審判をしてくれました。終わってからも、文句を言ってきた監督を批判したり避けたりするのではなく、面と向かって『前半はすみませんでした』と頭を下げたのです。

本当に偉いと思ったのですが、ベンチに帰ってくると次の試合が始まった時に自分の横で突然泣き出しました。。。

悔しいです・・・・

と。審判って何なんですかね??と言われました。自分もその気持ちは痛いほど分かっていたので、

『審判って言うのは本当に苦労しかないし、誰も見ていないけどいないと成り立たない素晴らしい役目だと自分は思う。今回のように厳しい言葉を言われても折れずに前向きにがんばった君は偉いと思うし、自信を持つべきだと思うよ。後半は完璧だったし、終わってからきちんと君は頭まで下げに行けた。なかなか出来ないよ!そうやって誠意を持ってやっていればきっと伝わるだろうし、少なくとも俺には十分伝わった。君がいないと試合自体が成り立たなかったんだし、それをやり遂げた事できっと次の自分はもっと素晴らしいジャッジが出来るんじゃないかな?選手の為にやっているの?自分の成長の為にやっているの?』

『自分が良くなる事が選手の為だと思ってます!』と言うので、

『だったら尚更良かったんじゃないかな?次はもっと良くなるだろうし、成長しているんだから。そしたら今日は文句だったとしても、次は感謝の言葉になるんじゃない?』

と話しました。ありがとうございます!とお礼まで言われました。。。

でも、がんばっている人間が、若い子がこうして目の前にいる事を知って本当にうれしくなったし、自分もがんばらないといけないって力が湧いてきました。今日は4試合全部全力でやれたし、完璧に運営をこなせた。良い出会いによって自分がまた成長出来たと思うし、この『悔しがった若者』といつかまた一緒のピッチで出会えるような気がする。。。そんな予感がする。

長い一日は無事に終わり、自分も与えられた仕事をしっかりとこなせた事でチームの代表、兵庫からの代表としての責任も果たせました。

運営の本部で仕事をさせてもらってサッカーって色々な人の力で成り立っている事が改めて分かった。裏方の仕事ばかりだったけど、なくてはならない事ばかりだった。それが経験出来て本当に良かった。これからはきっと『サッカーを取り巻く環境』にも目がいくと思う。広い視野を、広い心で観れるのがベスト!そんな自分になれるように明日からもまた自分磨きをしっかりとやっていこうと思います!