自分は『大会』というものが好きではありません。
大事なものを見失い、目先の事に一喜一憂するだけの為に大会というものがあるとは思いません。本来の意味、やる事の価値、選手が望んでいる事かどうか?大人が勝手に喜ぶだけのものになっていないか?ずっと疑問に思う事。
今日は北播磨カップという事で早朝から会場となる善防中学校さんは当然自分達よりも早朝の集合、準備をしてくださったおかげで自分達は試合をするだけの立場となりました。三つ巴の形から会場である善防中学校さんは後の試合となり、会場を最高の状態にしてくださった後に使うだけのみんな。
この事が『当たり前』だと思っているのか?
観覧してくださった保護者の方々もそこに気付いたでしょうか?
良いプレーって何ですか?
仲間(集団)の為に自分を活かし、その集団の中で自分を活かしてもらう事ではないでしょうか?
いくら良いパサー(パスをする人)がいたとしても、周りに動きがなければ成功しませんよ。ドリブルが好きでも同じ。周りが動いてくれて、アクションをしてくれて、だからこそドリブルが成功するし、通用するんです。
そういう価値を分かっていますか?
人間は『どこを観るか?』によって評価が変わります。勝手な固定観念によって観た評価が全てではありません。みんなが目指さないといけない部分がようやく『イメージになってきた所』という位置です。そこへの努力すら始まっていません。
でも、『ようやく見えてきた』のです。何をすべきか?が。
これまでのみんなはただ漠然と、『うまくなりたい』とか言ってるだけでそのうまくなる事の意味すら理解していなかった。ボールを触ればそれで解決すると勘違いしていた。
ではどうしてベゼルさんのトレーニングのような『きつい事』もやるのか?を考えていなかった。何なら『そんな事をしなくても・・・』と思っていた子もいた。だから効果が出ないままだった。
それがようやく最近になって『そういうのが必要であり、そういう先にうまくなるという形に繋がる』事が見え始めてきた。でも、それですらまだ数名だと今日気付かされた。
大会は嫌いだが、試合は大事だと思える。相手がいて、自分達の都合で出来ない中で本当にやろうとしている事や覚悟、思いが見えるから。
チーム内でも色々な子を試せるようになっているし、前向きな子が増えてきたのも事実。おかげで『今までスタメン』だったあぐらをかいている選手達が少しだけ目の色を変えてきた。
でも、『本音』はまだ動いていない。
目先、口先、手先、足先・・・・動いているのはその程度。
胴体は、肝心な部分は動いていない。
レシピを与え、道具を与え、工程を説明する目先の改善にまだ勝ちきれる力がない。
でも、本当に大事な部分が出てきている実感がある。これまでのファルコには感じられなかったもの。
目指すものが『ぼんやり』見えてきたからだろう・・。うまくなるって事がどれだけ大変で、時間が掛かって、何度も失敗を重ねながら諦めない奴だけが勝ち得られる事なんだって事がようやく・・・・ようやく、です。
ここに気付いてもらうのに1年も2年も掛かってしまうのは単純に自分の指導不足であると思ってはいるが、そこがないと先でサッカーを続ける事すら難しい事も知っているからこそ3年間費やしたとしても分かってもらいたい事だと考えている。
ず〜〜〜っとこのジレンマと向き合っていかないといけないんだろうな、って思った。
自分も言いたい、教えたい、伝えたい・・・・。ずっとある気持ち。
でも、『聞かない』人間に伝える事がどれだけ無意味な事なのか?を多くの卒業生から学んだ事だから今がある。
自分が言いたい、教えたい、伝えたい事を『疑問として持たせられる指導』をしてこそ始まりなんだと、この地域には絶対に必要な事なんだと、ファルコってチームのカラーはこうやって出来上がっていくんだと自分にも見えてきた。
だから自分がまずは焦らない事。でも、ゆっくりの意味を間違えない事。何かに対しては絶対に急がせる事、本気で向き合わせる事はこれからもやっていこうと思っている。
覚悟が出来た。後は子供と共通理解として持てるかどうか?の工夫。
『一緒に』がんばるという事の再確認をしよう。。。
会場、対戦してくださった善防中学校さん、別所中学校さん、一日ありがとうございました!!