◆ご挨拶
2009年度〜2011年度の3年間予定の学部教育プログラムとして「社会起業家養成の革新的教育プログラム開発」が文部科学省大学教育・学生支援推進事業【テーマA】大学教育推進プログラムに採択されました。
プログラムの内容は、関西学院大学のスクール・モットーである「マスタリー・フォア・サービス」を「社会起業」という形に具現化しながら、学生の主体的な学びを通して学士力を高めるとともに、教育プログラムを通して実際に社会貢献するという画期的な取組です。
<取組の目指すところ>
人間福祉学部は、人間の福利(ウェルビーイング)に貢献できる人間の養成をミッションとする学部です。その中でも社会起業学科は、新しい福祉実践に不可欠な起業能力、つまり「社会起業能力」という学士力を身につけることを教育研究上の目的としています。これを踏まえ、本取組では福祉的な視点に立ちながらも、ビジネス的な手法を取り入れることによって、ボランティアや社会福祉士が抱える持続性や対象領域の限界を超えた、自由な発想で質の高い社会貢献活動を継続的に行える能力及び人材の養成を目指しています。
<起業プラクティス>
社会起業学科では、講義や少人数の演習科目とともに、フィールドワークやインターンシップなどを教育課程に積極的に織り込んでいます。その中で基礎−専門−実践教育という体系的なカリキュラムを展開中ですが、経験豊かな学生や問題意識の高い学生の皆さんの意欲と能力を一層伸ばすべく、「起業プラクティス」という革新的なモデル科目を立ち上げ、応用教育として実験開拓的に試みることを企画しました。
この「起業プラクティス」が本取組のキー・コンセプトになっています。これは、正課外の位置づけで行われる教育プロジェクトの総称で、学生は担当教員の指導のもとで、社会問題の解決や社会貢献に関するプロジェクトを自主企画・実施します。カフェの運営、ソーシャルファームの運営、地域活性化プロジェクトなど、様々な事業が展開されることでしょう。また、それぞれのプロジェクトの推進に当たって、社会起業の実務家や研究者などからなるサポートネットワーク「社会起業フレンズ」も組織する予定です。意欲溢れる学生の皆さんの参画と趣旨に共感してくださる皆様からのご指導・ご支援をお待ちしています。
社会起業サポートセンター長
牧里 毎治