福知山市認知症予防の会 その5

スリーA増田方式認知症予防教室ゲーム指導者養成講座

第3回

とき: 2009年8月8日
ところ: 福知山市総合福祉会館 第34号、第35号室
出席者数:
午前の部 受講者 35名 市保健センター 1名 地域包括 2名
 予防の会のメンバー 4名
午後の部 受講者 28名 市保健センター0名 地域包括 2名
予防の会のメンバー 5名
講師:平山眞砂美 原口熱美

 前回の第3回が豪雨のためお流れになったので、今日は、第3回のはずでしたが、講師の都合により第4回の講師、平山・原口さんをお迎えしました。

平山講師のお話
「スリーAの認知症予防ゲーム(テキスト20種目)の中で、9種目に道具が必要となります」。
 まず、例によってスリーA予防教室に関する自己紹介です。
「おばあちゃん子で、若いときからお年よりは大好きだった。子育てが一段落して、何か始めたいと思ったとき、やはり高齢者に関するボランテイアをと思った。高林さんの認知症予防教室に出会い仲間に入れていただいた。認知症の方が、笑顔を取り戻されるのも嬉しかったが、特定高齢者の方や、一般高齢者の方が、人が変わったように優しく自分より弱い方に手を差し伸べて接していかれるようになられるのに、感動した。この教室が増えて行ったら地域の人の認知症に対する優しさや理解が広がって認知症になっても地域でいきいきと暮らせるような社会になるのでは、と思った」。

 そうです! 平山さん! それこそ私達が願っていた、地域づくりなのです。短いけれど勇気を貰えるお話てした。
 今日の予定は平山さんにゲームに使用する道具作りを教えていただくはずでしたが、やはり、ゲームをしっかり習いたいという希望もあり、5日という限られた時間の中では、20種のゲームを全て手に入れるのは時間的にも厳しい状況でした。すでにお手玉やシーツ玉入れのシーツ、竹太鼓などは受講生さんの手作りでできていましたから、平山さんからは、用意していただいていたレジュメに沿って、丁寧に道具の目的や必要な配慮を教えていただき、道具の製作は、宿題になりました。

原口講師のゲーム指導 
 原口講師のゲーム指導は、その1、その2のおさらいと集団で行う新しい分野のその4、 
(1)2種類の太鼓の合奏、(2)風船バレー、(3)風船サッカー、(4)シーツ玉入れ、(5)じゃんけんゲームです。

(1)運営委員の芦田さんが、夫さんの協力を得て、裏の竹やぶから伐り出して、丁寧に太鼓を支える台までを竹材で作成した竹太鼓(4日間もかかったそうです)と作成途上のため、ダンボールの箱を持ち込んだだけの紙太鼓を使って、平山さんの名リードで賑やかな合奏です。交代でリーダーも務めて、子どものように満足の笑顔が輝いていました。その土地の民謡などを演奏に取り込めば、いっそう盛り上がるでしょう。リズミカルな感覚と手ごたえが素敵なゲームです。
(2)風船バレーは、誰もが、手持ち無沙汰にならないように、という配慮で、ゲームをする人の半数以上の数の風船を-ふんだんに使います。輪の真ん中にスタッフが入って落ちてきたたくさんの風船を参加者に投げ返します。カラフルな風船が一杯飛び交って誰もが、“はずれ”にならない奇麗で楽しいゲームです。真ん中に入ったスタッフは大忙しで大変ですけれど、彼女が笑顔でいれば、よけい和やかに。ご苦労様!!と、思わず声を掛けたくなります。

(3)風船サッカーでは 思わぬ方が正確にボールをけってみんながびっくり。暮らしの中では、普段使わない筋肉が、刺激されて、快い。

(4)シーツ玉入れに使うシーツばかりは、プロに頼むにしても仲間で作るにしても、“手作り”が絶対条件。ボランテイ
ア暦25年の「いずみ会」のメンバーが腕に覚えのお裁縫魂で縫い上げた、可愛い模様つきのシーツです。惜しむらくは、ボールを入れるための左右の穴が一寸大きすぎて、ボールがあっという間に吸い込まれてしまいます。後から、少うし小さく補正しました。足や腰の辛い人も思わず立ち上がって、興奮するスリリングなゲームです。

(5)じゃんけんゲームに使う、うちのたすきは運営委員の一人が何かの役に立つかも、と取り込んでいた、ボイル地
のカラフルでふんわりとした長いものです。200本近く首に掛けても軽くて、天女の羽衣のようにひらひらとまつわりついて優しい雰囲気を作ります。早くにたすきが失くなってしまった人、もう一寸で優勝だった人、優勝してしまった人、へのリーダーさんの巧みな声掛けで、和やかさと笑いが倍加され、さらにたすき1本1万円としたら何に使いますか—–と伺って、「夢の旅行」にもつなげる、多面的な可能性があり、リーダーの手腕が100%発揮されるゲームです。

組織作り
 養成講座が順調に進んでいるとはいえ、この講座の重要な目的の一つは、修了生が、地域で実施される「認知症予防
教室」にボランテイアとして参加し、さらに、教室を広めていくことです。そのためには、まず、組織作りをこ
の講座が終わるまでに行っておかねばなりません。大切な講義と実技の時間を割くのは、とても残念でしたが、今
日から組織作りのために講座の時間を30分短縮していただきました。
 
 今日は、第1回目として、アンケートをとり、この講座の感想を聞くと共に、講座終了後に
① 「福知山市認知症予防の会」の会員になる意思があるか
② 講座で習ったことをどのように活用しようと考えているか
③ 地域包括支援センターの行う、認知症予防教室にゲームリーダーボランテイアとして参加する意思があるか
④ 組織作りのために班を作ることについて賛成するか。
⑤ 班の世話役になってもよいという意思があるか
等を質問しました。

 結果は、あまり思わしいものではなく、⑤の世話役になる意思のある人は、10 人あまりあるものの、習ったゲームは、これまで行ってきた ボランテイア活動の場で活用する、という人が多く、会員になる人③に参加する人はほとんど無いといえるものでした。講座の参加者は、これまでも何らかの形でボランテイア活動をしている人が多く、すでに自分達の活動の中でゲームを取り入れており、それ以上のことは望んでいないようです。少し、組織作りにせいをだす必要があります。

会の組織作りのための講座の時間変更
また講座終了後のこの会の組織作り、活動方法の検討のために、次回からは、午前の講義が済んだあと、午前のクラスと午後のクラスが、合流できるように40分の合同会議をすることにし、受講生に時間割変更の説明をしました。午前のクラスは、30分開始時間が遅くなり、終るのが40分おくれます。 午後のクラスは、開始時間と終了時間蛾が30分早くなります。
講義の時間が30分短くなるのは、残念ですが、講師の方にご無理をお願いしました。

第5回目の夜学について 
第5回目の講座は、講師の方のご協力もあって、8月29日に順延となりましたが、ここにも問題がありました。施設や、会社にお勤めの方は、5回の講座に出席するために、かなり勤務のやりくりに無理をしておられます。
29日には既に予定が入っていてやりくりがつかずに出席できない方がかなりおられるようです。せっかくここまで頑張ってこられたのに、最後の講座に出席できないのはいかにも残念です。講師の方に相談すると、前泊するのだから、その夜に出席できない方のために夜学をしてはどうですか、とご提案を頂きました。願ったりかなったりではありますが、講師の方には、28日夜、29日午前・午後と大きな負担を掛けることになります。京都に帰ったら、5回目の講師松島さんに、都合を聞いて返事する、ということで、お別れしました。
 翌日、松島さんの都合が付くので、28日の夜学が実施可能になりましたよ、と言うご連絡を頂きました。.
 考えてみれば、前日泊からはじまって、第3回の中止、予定の順延、第3回目からの講義時間の短縮、8月28日の夜学、とご無理をお願いするばかりの「認知症予防教室ゲームリーダー養成講座」でありました。最後まで、寛容に「優しさのシャワー」実践そのもののご指導をいただき、言葉もないくらい、ありがたく感謝しています。忙しい講師の方の日程のやりくりができたのも奇跡のようです。

(福知山市認知症予防の会 村岡洋子)

福知山市認知症予防の会「その6」につづく