認知症予防運動に新たな展開

2月25日:1時〜3時半「ケアマネージャー・介護職員等スキルアップ研修会」に講師として伺いました。

会場:徳島県三好市保健センター
主催:みよし地域包括支援センター
テーマ「認知症高齢者への好ましい対応と生活支援」 “スリーA広報四国に初めて渡る”です。

主催者のご希望は、重度の認知症の方への好ましいコミュニケーションについても話すように、とのことでした。
これまでの私は、認知症予防を主眼におく講演ばかりだったので、一瞬たじたじとしました。

しかしすぐに、家族会のボランティアをしていた10年ほどの経験や、1年9ヶ月、デイサービスセンターの事務員をしていた時の体験を思い出し、あれやこれや全ては得難い体験だった、ぜひ伝えたいという気持に変わって、お受けしたのです。

かつての驚きや発見、身を絞られるような苦労の数々、またと遭遇できない体験を年月を経た今になって、遠い四国の地の、福祉施設の職員さんたちの参考に提供できる…、それだけでなく、「話す」ということで、自分自身の整理ができ、認知症とその予防に対する理解が一層深まったように思います。
講演ではもちろんスリーAの予防の話も、脳活性化ゲームの体験もして頂きました。

ゲーム「1から10」でのほめ方、笑いを引き出すためにはどのように言えば効果的か、お手玉回しではリズム感を取り戻して頂くためにどのような渡し方をするか、リズムの伝え方はどのように意識的な行為で示すか、具体的なことを動作で理解して頂きました。
質疑応答も終えて控え室に戻って、<きっと職場で活用してくださる、手応え十分>と振り返り、全ては母や妹のお陰…、このような感慨をもちました。

吉野川の清らかな碧水と、山頂に見え隠れする集落や学校を、車窓に見ながら帰路につきました。
今回は私自身の認知症予防運動のなかでは、異例の講演となりました。

高林実結樹 記