東京での「公開フォーラム」報告

去る4月9日、余震や停電を気にかけながら「スリーA方式認知症予防ゲーム体験フォーラム」が、東京飯田橋にある《東京しごとセンター》で開催されました。
被災地へのスリーAの役割も考え「こういう時期だからこそ」と予定どおりに開催してくださったのです。

企画が素晴らしくて、講演、体験談、ゲーム体験、ワークショップと4時間の長い、しかし密度の濃いフォーラムでした。

当日は新幹線も動いていましたし、何事も起きなかったものの、節電が行き渡っており、大きなホテルなどでも照明が落とされていて薄暗く、緊張感が伝わってきました。また参加予定をしておられた方の中には、職場からグループで被災地支援に行かれるために急遽欠席されるなど、非常時であることを強く感じました。
 
基調講演
・ スリーA広報運動の経緯
・ スリーA方式の脳活性化ゲームによる成果の紹介
・ 超高齢社会での目標
に続く体験発表は4名で、それぞれが全く違う立場から話してくださいました。

体験談のトップは、昨年秋に初めてスリーAの脳活性化ゲームを栃木県で体験された東京の方、二番目は平成19年に大阪で私どもの講演を聴かれて、スリーAを身近に取り入れようと努力中の方、三番目は、スリーAを知ったのは平成6年と早かったが漸くチャンス到来し、2年前から地域をあげての本格的な予防教室を始めた方。最後は在宅介護でスリーA精神の関わり方=「優しさのシャワー」を実践し、同居の母上を認知症から引戻して、8年間も介護保険を利用しないで穏やかな日々を共に過ごしてきた方、…というように、自分の立場からのスリーA像を語っていただきました。4人の方には突然役目をお願いしたので、ビックリしつつもご承知くださり有り難うございました。

 一人ずつの持ち時間が短くて申し訳なかったのですが、ご参加の皆様にはスリーA方式を立体的に理解していただけたのではないかと思っています。

 ゲーム体験では、時間の制約もあって、道具を使うゲームは割愛し、手遊びとスキンシップを伴うゲームを重点的に体験していただきました。最後に行った「シーツ玉入れ」では、チーム対抗ゲームで活気を取り戻す実体験で、ウォーミングアップのゲームからの積み重ねによって脳を活性化し、身体的にも活気を取り戻していく、ゲーム全体の流れについての理解をもしていただけたと思います。

グループ分けのワークショップでは実に活発な話し合いが行われ、その発表を聞くのがとても良い刺激になりました。(詳細は後日)

主催者も
「首都圏での本格的なスリーA方式認知症予防ゲームのお披露目でしたが、手ごたえは大きく、実際に体験してみて、その深さや効用を実感した人も少なくなかったようです。それ以上に、参加された人たちがみんな元気になったのが一番うれしく思いました。ワークショップでは、この効果的なゲームをどう広げるかという議論もいろいろ出ました。具体的な動きも出てきそうですが、このフォーラムを契機に、やわらかなネットワーク組織が立ち上がりました。」
と、おっしゃって、関東に道が拓ける手応えを充分に感じました。
大震災の被災地にも展開できるのではないかという話もでて、責任を感じたことです。

今後の動きを、追々このブログで報告出来ることを願っています。
東京フォーラムの事前のお知らせは、HPやブログで公開してきましたが、関西から自費での参加が3名も現れてくださって、体験発表では面目を施しました。

実行委員の皆様、ご参加くださった皆様、意見をどしどし言ってくださった方々、後日メールで感想を聞かせてくださった方々、有り難うございました。
スリーAが皆様の身近な存在となりますように祈っています。 高林実結樹 記