京都府宇治田原町岩山「ふれあいサロン」

高齢化率が40%を超える地区もあるという宇治田原町に、私福井は高林と一緒に行きました。

梅雨の晴れ間の宇治田原町は、緑が多く空気が澄んで茶所で盆地。役場の裏の川には、蛍が乱舞する時期だそうです。あいにく昼間の訪問なので、蛍の乱舞は見ることが出来なかったけれど…

地域包括支援センターさんの企画で、ふれあいサロン4箇所訪問の第1回目は、「岩山」。何処に岩山があるのかしらと見渡すと、小さな山が見えました。

サロン会場にお伺いすると、皆さまは昼食後の歓談をされている時間でした。体調を崩された方や、都合の悪い欠席者は10名近くおられたそうですが、参加された方は、包括支援センター職員さん2名・私たちで総勢39名でした。

高林から介護保険などないころの実母の認知症介護のこと、本人が「私の頭がおかしいので治して欲しい、お医者に連れて行って欲しい」と病識があったのに何も方法がなかった、少しでもよくする方法はないのか?食いとめることは出来ないのか?と求めながら認知症家族へのお見舞い電話係りほかボランティアを10年ほどしていて、スリーAの認知症予防教室に出会った感動。これを広めたいと一人で広報活動を始めて今に至っている、などを話しました。

福井は、スリーAの研修で学んだ「優しさのシャワー」の関わり方で、母の認知症の引戻しと、重度への進行を遅らせている話。かかわり方はどんなことをしたのか…
☆ 母のペースに合わせてゆっくり 
☆ 同じことを何度もなんどもしてくる質問には、初めて聞いた振りをして答える 
☆ しまい忘れた財布や通帳は一緒に探して、見つけ役は母に 
☆ 智恵や感情は残っているので、相談をもちかけて母をたてる 
☆ 母にとっての嫌な話や心配する話は、しない 
☆ 母の不安を取り除くために、一緒の時間を過ごす!などを話しました。

 ゲームの体験を小一時間、楽しんで頂いたあとの皆さまの感想
・10歳若返りました! 
・とっても楽しくて、ありがとうございました! 
・寂しいなんてぼさぼさ言わないで楽しい生活をします! 
・グーパーをしていて、あ、間違ったと思った途端、頭が熱くなるのが判るので、生き生きするのね、身体も熱くなってきた!

などなど 皆さんとても楽しそうに大笑いしながら、上手にできた〜、間違えた〜、と楽しんでくださいました。

支援センターの職員さんは、
「初めてスリーAの認知症予防ゲームをしました、とても楽しくて、顎が痛いくらい笑いました! 他の地域の方たちも、きっと楽しんでくださるでしょう」とも言ってくださいました。

ゲーム終了後、おひとりの参加者の方と高林がなにやら内緒話…。

それは、高林が認知症家族のお見舞い電話係をしていたときの相手の方だったのです。舅の介護をしていたお嫁さんが偶然にも来ておられ、茶話会の時に名乗り出てくださり、劇的な出会いでした。その方は、高林の講演が始まって直ぐに、あの時の高林さんではないのかしら?と話を聴き、ゲームを楽しみ、その間中、どうしようか?名乗り出ようか?お礼も言いたいし〜と考え続けておられたそうです。お見舞い電話を頂いたときの父がきっと天国からあわせてくれたのだと思います! 嬉しかったですと感激されていました。

お茶には、美味しい安倍川もちを皆さんと一緒に頂きました。ご馳走様でした。帰りは、宇治田原の景色を見ながら、お茶所の道の駅で地域の農産物を買い求めました。次は、お抹茶や抹茶ソフトクリームも美味しいところがあるので、ご案内します!と嬉しいお誘いもありました。

…ゲーム内容
「その1」から、1〜10、数を数えて1・2・3〜、グーパー体操(どんぐりころころ)、チョキとグーで「かたつむり」、次は、茶壷…をするつもりが、「かたつむり」の時に、会場にアジサイの花が活けてあり、私が「この頃、紫陽花の上にかたつむりは居ないですね」というと「この辺りは、沢山居ますよ〜」と声をそろえて言われて、「あ、じゃぁ〜ドジョウも居るんだろうな、ドジョウさんゲームのときには聞いてみよう」と心の中で呟いていたのですが、茶壷の形から「ゲームその2」の最高潮に持って行く「ドジョウさんゲーム」に入ってしまった大失敗をしていました!

「その2」から、リズム運動、2拍子(兎と亀)、3拍子(ふるさと)、お手玉回し、

そして「その3」の頭文字ゲーム(あが頭につく言葉)を一回り。

「その4」シーツ玉入れ、座敷に座っている組と椅子に座っての組の二班に分かれて二回しました。最後に「ジャンケンゲーム」を綺麗なリボンを使って致しました。ジャンケンをして勝てば、1本貰う、負けたら1本差し上げる、30人いるので同じ人とジャンケンはしないで、みんな違う人としましょう!のルールでした。人が多いので、2回目のルールは、勝った人は全部貰い、負けた人は全部差し上げる! 

ジャンケンゲームに参加した34名の高齢者の方々が、一斉にじゃんけんをする様は、若い方たちと同じで、一生懸命足を踏ん張り、勝勢いで「最初はグー、じゃんけんぽん」と、「勝った〜〜」「あぁ〜負けた〜」賑やかなこと、賑やかなこと…幾つになっても、ジャンケンは勝ちたいのです!

優勝者は、34×5本=170本のリボンを首にかけて、恥ずかしそうでしたが、誇らしげでした。優勝者が決まると、最初に負けた方に「おまちどう様でした、待っていてくださってありがとう!どうでしたか?」と労いの言葉をかけます。その次に、三位、二位とインタビューをして、最後に優勝者です。1本1万円としたら…何に使いますか?今日の優勝者は、「全部で宝くじを買い、億万長者になりたい!」でした。大きな夢でした!
 (運営委員 福井恵子)