「認知症の予防時代の幕あけ」
2011年 9月9日〜11日
於:鳥取県米子市〜米子コンベンションセンター国際会議室
今年の4月に「日本認知症予防学会」が医学研究者によって誕生し、その学術会議の方針が、研究者だけでなく、実践者の報告も同じステージで行って、互いが学びあうと聞いて、大きな喜びを感じました。そして第1回日本認知症予防学会学術会が開催されることを知り、痴呆予防、認知症予防という言葉を使うことさえ禁じられた体験をもつ者としては、夢かと思うような世の中になったことを、例えようもなく嬉しく思いました。
9月9日、あたかも重陽の節句の日から11日までの三日間、ぎっしり詰まったプログラムは、友あり遠方より来たるの文字通りで、北海道から沖縄から熱い思いの報告者が集まられたのです。
私は時間割を追いかけるように、あれもこれも報告を聞きたいと各部屋を走りましたが、部屋に入れないほどの多人数の参加で、聴講をあきらめたこともありました。
医学の専門用語の続出は難解でしたが、研究者も実践者も皆さんが認知症予防に真剣に取り組んでおられることがひしひしと伝わり、質問も全く無駄なく行われ、時間のロスもなく進行されて、感心するばかりでした。
残念だったのはスリーAに関する報告が無かったことです。来年福岡県で開催されるときこそは、と決意を新たにして帰路につきました。車窓から見える伯耆の大山は頂上が雲に覆われていました。頂上未踏の認知症予防を暗示しているようでした。
名刺交換をした熊本の方と岡山駅で東西にお別れし、来年の再会を約束しました。
世の中は大きく変わりました。認知症予防が表に躍り出た感がします。遂にこの日が来、その瞬間に立ち会った感激の3日間でした。
高林実結樹