公民館で介護予防の連続勉強会

奈良の中でも、高齢化が進みつつある地域に、なぜかまだ自治会の組織ができていない団地があって、その地区の高齢者の孤立を気遣っていた福祉関係の方たちが相談され、近くの公民館で介護予防の連続勉強会が開催されました。

日常の職場での仕事が多忙なケアマネさん、施設関係の方、看護師さんが、他の職場の人々と相談しあって行動開始、と聞きました。グループを作って行動を起こされた…、なんと志の高い人々だろうと感銘を深くしました。
連続で介護予防の勉強会をされるのですが、認知症予防がテーマの第1日目に、招いて頂いたのです。

先ずは看護師さんの「認知症とは」の講義があり、その後、1時間ちょっとを頂きました。
何故スリーAが認知症予防や、発病しても軽度の方の引き戻しが出来るのかという話をかいつまんで説明し、その後団地の住民の方や、職員さん21人が円形に座ってゲームを楽しんで頂きました。
時間が短いので、ゲームは道具を使わない、座ったまま出来る種目を選びました。

皆で声を揃えて「1から10」をユックリ言いながら始め、ついで速度をあげて元気に「1から10」をしました。“ユックリ”と“早く”、“緩と急とで1セット”です。余り笑わない方法で先ず1セット。次に皆さんが声を上げて笑われる方法で、「1から10」を1セットしました。何故笑わなかったり笑ったりするのか、効果が違うのは何故なのかを意識して頂きたいからです。
笑わなかったり笑ったりするのは、リードの技法次第だということ。コツを会得してほしいのです。
大事なコツはどこにあるのかの説明、笑いの効果は血流促進だけでなく、免疫力の改善などにも役立ちますが、スリーAの笑いは仲間意識、お隣どうしの共感、人間関係の円滑さの取り戻しに効果的で、言葉によらないコミュニケーション効果がある等などの説明をして、しっかり理解して頂くことが出来ました。

参加される方の求める心に私が呼応し、私のリードに皆さんが呼応してくださるのです。年齢的な層というか、ゲームの深い解説ができる集りと、出来にくい集りとでは話を変えています。それぞれに合う理解をしていただくのです。
元気な方ばかりの勉強会と、グループホームへのお見舞いに行く時と、ゲームのルールは同じですが、お話はその都度違います。今日はとても理解を深めて下さる方たちばかりでしたので、ゲームの意味も、認知症の方への配慮の仕方も、講習会なみにお話をすることが出来ました。施設職員の若い男性もゲームでは大笑いしてくださって、本当に嬉しい反応でした。

きっとここでは自治会が組織されて、住民の方によって、認知症予防ゲームも皆さんで楽しんで頂けるのではないか、そのような期待が持てました。
行き道は願いをこめて息を凝らすような気持ち、帰りは満ち足りて安らかな気持です。私自身へのスリーA効果が、たしかに有る、といいたくなります。

(高林実結樹)