北海道で初の認知症予防「スリーA」ゲームの養成講座

北海道の岩見沢市で「ラフターヨガ(笑いヨガとも言う)」の先生をしているMさんが、認知症予防ゲーム「スリーA」に共感され、何回かの意見交換の末、初の北海道でのゲームリーダー養成講座が開催されました。私はその講師として5月30日、千歳市に向いました。

関西空港から2時間で新千歳空港に到着。これは、新幹線で京都から東京に行くよりも短い時間、とは言うものの自宅から空港に直行するシャトルバスでも、空港着まで優に2時間はかかるのです。行くだけに一日、帰るだけに一日の旅程でした。

養成講座に受講申し込みをされたのは23人。遠い方は留萌からの参加で、会場まで4〜5時間はかかるとのこと、北海道は広いのだと実感しました。何度も通うことは難しいので、事前の相談の結果、午前の部、午後の部、夜の部とぶっ続けで、通常の講座2時間5回シリーズの内容を、突っ走りの一日で修了としました。
せっかく養成講座を受講してくださっても、10時から夜8時までの一日で詰め込むと、忘れる部分が多くなりそうです。それを補うために、後日皆さんで復習会をされますようにと、お願いしました。

会場は千歳市の商工会議所の20人定員の会議室でした。長机が10台、肘掛けイスが20脚、ゆったりと置かれてありました。これではスキンシップのゲームの時に肘掛けが邪魔になり、人数も溢れます。急遽、パイプイスに入れ替えることになりました。皆さんの協力態勢の良いこと、目を見張るばかりでした。
大きな机はそのままで、まわりに全員が座れるように設営できました。
皆さん日頃から「笑いヨガ」などの活動をしておられる方が多いらしく、会場設営のみならず、輪読もすらすらと進みました。
私がいつも例えに話す“こより”と“かんじんより”を、もしやご存知ないかもと推測して持参したのはアタリで、誰もご存知ありませんでした。かんじんよりというのは、弁慶の勧進帳の意味と同じで、力をあわせることです。こより2本を更により合わせて1本の強い紐をつくるのが“勧進より”ですが、死語になっているようで、私1人が死語にこだわっているのかと、淋しくなる一瞬でした。
10時開始、2度の食事タイムは30分ずつです。予定の時間いっぱいで皆さん大笑いのうちに20種目のゲームのリード技法の学習と、太鼓の楽譜合作も終り、優しさのシャワーやゲームリードのコツが、文字には書けない、対面講座が必要なことも良く理解していただけました。

最後に一言ずつ、感想または抱負を話して頂きました。この時間は私にとっては緊張する講師への講評の時間でもあります。幸い私のゲーム「スリーA」の伝達は合格を頂いたようで嬉しい時間となりました。終了のキビキビした挨拶が終ると一転して、施錠時間との競争です。雑談の声もなく静かに、パイプイスの運び出しと肘掛け付の立派なイスの運び込み、並べ替えが、大急ぎで行われ、見事に時間内で完了しました。

輪読会とゲーム指導の実技研修は、講習会としては型破りのスタイルのようで、最初は目を白黒されるような雰囲気でしたが、すぐさま真剣に取り組まれて、全員満足されたと思います。
復習をなさって、忘れた部分を皆さんで思い出して実践されますように、重ねて申し上げお別れしました。

高林実結樹