グループホームへスリーAのケアゲームで慰問に行くようになって、約半年。私自身も少し慣れてきました。認知症対応の施設ですから、入所の皆様の進行度合いはばらついていても、全員が認知症の方です。
午後1時半に到着しましたら、みなさん全員が輪になってスタッフさんとタオル体操をされていました。
暑いですねぇ〜と言うと、ここは極楽ですよと言われる。準備OKの輪になっていらっしゃるので直ぐに始めたい気持ちと、こちらも息を整えて〜〜っと…皆さんの調子などを気にかけつつ「今日の日付けの確認をしましょう〜」というと、お一人が「8月19日月曜日」とすらすら答えて「ほらあそこに書いてある〜」私の後ろの壁に大きな手作りの日にちが書いてありました。改めて皆で平成25年8月19日月曜日!
幼いころにお母さんに教えて貰った親指を折り、広げて10までを両手で、大きな声で言いながら数えましょう〜1・2・3・〜〜あれ?先月より声が出ない!声を出して数えましょう〜少し増えたかな?暑さ負けでお疲れなのかしら?
グループホームでは、1~10では、指数えをゆっくり、少し早く。超特急の三種類をします。難しい方の右手の親指を折って、左手はそのままの状態からの数え方は理解できない方が多くてやめています。その代わり超特急!!っとスピードを速めて数えると、頑張ってついてきて下さり数も何とか数えて下さいます。早くしますよ〜と声をかけると、指だけタッタカタ〜と折ってしまう方も居られます。
数え歌も難しそうです。数え方を違えることに、ついて来られないのかもしれません。
グーパー体操、前がパー、胸はグーのときは、皆さん上手にでき、「どんぐりころころ どんぶりこ」の歌も歌えます。前がグー、胸がパーのときは、間違ったことも(理解していないのかも…)判らずに平気でパーを出したまま。ま、大丈夫です!回数を重ねるときっと出来ます。
富士山の4拍子は、歌だけでもと思いながら、自分の膝・右隣人のの左膝・そのまま右の人の肩・前でチョン、自分の膝・左の人の右膝・そのまま左の人の肩・前でチョン…まごまごする手もありましたが、おおむね出来ました。歌も完璧です。黒一点の男性が「こんな歌があったのだなぁ〜今まで知らなかったよ〜」としきりに感心をされていました。
ずんずん進んで、最後のじゃんけんタスキとりゲーム!
スタッフさん入れて12名でしたので、12×5=60本。一本一万円として60万円。いま手に入ったら何に使いますか?優勝者のHさんは「旅行に行きます!温泉、別府温泉に好い人と…」最後の好い人とが素敵でした。お一人の男性が「僕とじゃ嫌か?」「良いですよ〜」と何とも温かな雰囲気でした。
おやつをみんなと一緒に頂き、少し時間がありましたので、三々五々お風呂にいく人、お買い物にいく方…テーブルに4人が残られてお話しの中に入れて貰いました。同年同月同日生まれの方がいらっしゃって、色んな話の中でそのお一方が「色んな人生があるのですねぇ〜」としみじみ言われたのが印象的でした。
また、ある方が身の上話を始められて、「ここに入ってとても良かった、息子にも迷惑をかけたくないし〜」と込み入ったお話しもされはじめました。お仕事を終えたスタッフさんがその話を耳にして「そんなことがあったのね〜全然知らなかった」と話されて、スリーAゲームには「心が癒され解放されて、つかえていた話も話すことが出来るようになるのかもしれない」そのように感じました。
お話しが一段落をしたので、帰り仕度をはじめると「ごめんなさいね〜時間を取らせたのではないですか?足を止めさせて〜」と謝られるのですが、「私は大丈夫ですよ〜皆さまとお話しできてとても嬉しかったです。またお話しの中に入れて下さいね」と、次の約束をしてお暇しました。
(運営委員・福井恵子)