テキストを買ってくださった遠隔地のKさんへ

ゲームの表面的なルールはテキストで分かりますが、それでは一般的な高齢者向けのレクゲームと同様に受け止められないか、一抹の心配があります。

心配というのは、ルールは同じでも、心の込め方が違いまして、リズム感を失って行かれる方への、愛情のような願いを持って、認知症からの引き戻しゲームを行うことが大事だからです。
それには技法として、声の強弱や息使いに心をこめる技術が必要でます。

実際を見ていただいたら直ぐに分かっていただけますが、テキストには書き得ない、「コツ」のようなものがあるのです。
テキストは決して出し惜しみをして「コツ」を書いてないのではなくて、文章には書けない、見えない、息の力の入れ加減、があるのです。ご理解頂けるでしょうか。

DVDも制作しましたが、それには通り一遍のものしか盛り込めないのですね。ですからリーダー養成講座では、繰り返し繰り返し、体得出来るまで勉強していただきます。
対面での伝達、つまり、奥義を体得している講師による、養成講座を受けていただきたいと 思います。それが第一の願いです。
しかし・・・

形だけ、ルールだけでも、高齢者は楽しんでくださるのです。と言うことは、テキストだけで学んでくださる、認知症からの引き戻しには少し力不足のゲームリーダーさんであっても構わないから、教室がたくさん増えてほしいと願っているのです。矛盾では無いのですよ。

言いたいのは、閉じこもりの高齢者にとっては居場所、気楽な外出先、外出の目的が出来るだけでも、大きな喜びになるからです。
ゲームの普及には、この二つの目的をもっていますので、必ずしも理想的なゲーム進行でなくても、ダメとは言いません。このような心情をご理解頂ければ、有り難いです。
教室のランクと言いましょうか。今の時点では、いろんな教室が増えてほしいと願っているのです。