2025年には団塊の世代の人々が、認知症発症多発の時代に入ると指摘されています。その対策がいろいろ言われていますが、その主流的な発想は、「認知症患者に寛容な社会であること」と多くの識者が指摘されています。もちろん社会はそのように進歩してほしいと思います。しかし、もう少し視点を広げた考えを持って頂きたいと、私は考えるのです。
すでに発症した人たちには寛容で、隣人愛が育ってほしいが、同時に、予防に関して真剣に取り組んでほしいのです。予防を大きな声で言うと、既に発症した人がやるせなく思われるからと臆測して、予防自体に否定的な考えを持つ向きがあるのも事実です。
しかし、病気の予防は結核でもガンでもで、すでに発症した人を決して責めるものではありません。認知症予防も同じです。
先人の苦労の上に、代々の子孫は立つのです。先人たるもの子孫に同じ苦労を強いるでしょうか? 親たるもの、己が苦労を子には避けさせたいと願うのではないでしょうか。
発症を未然に防ぐ方法を確立させて、認知症の発症を抑えることを、寛容な社会と並立させねばと 認知症予防に有効な「みんなの認知症予防ゲーム」の普及に、もっと力を入れたいと、日夜考えています。