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中山さんの報告後半部分での質問に、中山さんがコメントで書いてくださっていますので、こちらに再掲載、高林の回答も加筆いたしました。
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質問1:
ゲームが終了したとき、同じグループの方が1人、
「認知症の人、そんな人に今まで出会ったことがないし、身内の人も発症しないで長寿で暮らしている。認知症サポーター養成講座を受けたことがきっかけで、自分が何かのお役に立てばと思うようになったが、何もできなくて・・・それで広報をみてこの講座に受講した。でもなんでこのゲームをやって、認知症の人で怒ってしまう人がでるのかわからない。それとこんなことよりもまず施設とかで認知症の人に自分がまず会って見て、それから自分でできることは何かを考えられた方がよいのではないか?」と私に率直な意見をぼそっと投げ掛けられた人がいらっしゃいました。
すごくアクティブで素直な意見で、ずっと高齢者の仕事で認知症の方と接してきた私とは見方の違う意見でしたが、ご本人の率直な意見に内心を打たれました。
〜【ここでみなさんに質問】〜
このブログを読んでくださっている皆様なら、スリーA流優しさのシャワーでお答えされますか?
私に投げかけられたこの質問を、グループでの話し合い項目の1つに当てはめ皆で考えることにしました。結局このことが、自分達が今出来る実践的な私達のグループ報告となりました。
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【私のグループででた答え=結論】:
>解決方法は1つではない。
>どういう形で発揮するにせよ、認知症の人と接したとき、スリーAのゲームを体験をした今日の教室のように、 「私も間違えたー!」って一緒に知らない人同士でも笑いあいたい、こうやって自発的に笑うってことが相手にとっても、私にとっても、心や脳に、心地よい刺激になることを感じました。
>というわけで、私達が、認知症の方に対し、自分でできるまず最初のことは、1人と人間として接し、 まず私(自分)が笑顔で相手に接することからはじめてみよう!という結論にいたりました。
★皆さんはほかにどんな答えをみつけますか?経験談でも他のアドバイスでも、是非教えてください!
(中山慶子より)
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質問2:
全体の意見交換の中で1人の60〜70代女性(娘さんと同居)→実はこの方、閉じこもってはおらず、ボランテイア活動も活躍されたり、介護保険のヘルパーさんやマルチ活動で家庭外でも活躍中)が自分の問題として講師に相談をされました。
最近、自分が電気の消し忘れなどが以前より目立つようになり同居の娘さんから叱られることが多くなった。気をつけるようにはするものの中々改善できず、どう関係を維持、修繕していったらよいか。ということでした。
同居しているのでどううまくつきあっていけばよいかという相談でした。
〜【ここでみなさんに質問】〜
このブログを読んでくださっている皆様なら、スリーA流心のシャワーでお答えされますか?
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【教室での講師より返答】
〜自らの実母への介護体験を思い出しての返答となりました〜
>1つの返答例と思いきいてほしい
>自分自身にも同じ体験があった。もし、娘さんとこれからの同居関係を改善維持をするためにも、2人の間の問題として深みにはまらぬよう、今日の認知症の講座の話をさりげなく伝えてみるのはどうか。
>「こうしてほしい」など娘への直接要求ではなく、今日の講師の話ではこのような話がでて、こういうことを学んだのよ。
>学びということでやんわりと伝えるのはどうか。
★皆さんはほかにどんな答えをみつけますか?経験談でも他のアドバイスでも、是非教えてください!
★講師自らの補足説明も大歓迎です!!
以上(中山慶子より)
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中山さんのお誘いで、質問にお答えした内容を少しなぞってみましょうか。
会場での質問では、
「最近、自分が電気の消し忘れなどが以前より目立つようになり同居の娘から叱られることが多くなった。気をつけるようにはするものの中々改善できないが」
という趣旨でしたね。
同居の娘さんは恐らく、認知症進行後のマイナス面ばかりを聞いておられて、母上の認知症発症を心配するあまり、親に対して叱正するような言い方になられるかと思います。高齢者を認知症に追いやるか、予防を実行するか、大事な分かれ目です。
…という気づきが認知症予防の第1歩です。母として娘教育を今こそしてください。ただしものの言い方が大事です。同じような叱るような返しかたでは幼稚です。成人した娘に、気づいてもらう言い方が有効です。
言い方の一例「電気をまた消し忘れたかしら。よく忘れるようになったわね、気をつけなくちゃ。注意してくれて有り難う」 …と、まず娘の基本姿勢の受容・感謝する言い方。
つぎに教育です。「昨日ね、認知症予防の勉強会に行ってきたのよ、そうしたらね。スリーA方式では“優しさのシャワー”と言うんですって。相手の心を傷つけないで大人相手に褒め育てなんですって。面白いわね。厳しいものの言い方で迫ると、ボケに追いこむことがあるんですって。なるほどと思ったわ。ママだってA子ちゃんに厳しく咎められると悲しくてとても淋しくなるものね。でも心配してくれて、有難うね」
賢明な娘さんは、面と向かっているお母さんじゃなくて、講演会の講師という見えない相手の言葉だから、ハッと気づかれる可能性があると思います。
かつての私も母の変化に戸惑って、母に「叱られてばかり」と嘆かせました。恥ずかしいです。結果としてボケに追いやった…、反省しても遅いです。同じ失敗をしてほしくないのです。
高林実結樹