ゲームリーダーのリフレッシュ教室

福知山市の「スリーAチャレンジの会」の活動は4年目に入りました。篤い願いから活動が始まって、綾部市、舞鶴市と地域的な拡大が見られます。見事な行動力です。

スタート時点で60人のボランティアさんが誕生し、その熱心な訴えに福知山市が応じられて、ご参加の方たちのレベル揃えをした本格的なスリーA方式認知症予防教室が始まったのでした。
しかし20回教室の筈が、市の都合で回数を短縮されるやむなき仕儀だったのは、次につなぐためで良しとしなければなりません。

2期目の教室は回数を少し増やされ、対象地域を変えるなど、工夫を積まれました。
いま4年目に入って、マンネリになっていないか、そのような反省から再度「ゲームリーダーリフレッシュ教室」が開かれることになり、伺うことになりました。
昨年初回のリフレッシュ教室で話し尽くしたのに、二番煎じの話で良いのかと、内心忸怩たる思いがあり、山笑う好季節の山陰路にも関わらず少々重い気持を引きずって伺いました。

しかし向上心に溢れた参加者さんに向き合うと、ひそかな腹案が力強く脈打つようにふくれあがって迷いは消滅、輪になった全員で一緒に考えましょうと、初めての実験的な実技研究会が成立したのです。

私にとってのひそかな腹案に、皆さんがうまく乗ってくださるか、懸念がありました。それは観察力を養うといえば良さそうに聞こえますが、現実にはモデルのゲームリードの仕方をみんなでアラ探しをして、気のこめ方がどこで足りないとか、どうのこうのと論じあうと言うものです。モデルは辛い役です。

ところが食いついてくるような皆さんの応じ方で、照れくさいとか、出来るか心配とか、下手なんだけどとか、マイナス要因を吹き飛ばして、順番にモデル役を披露してくださって、どこが足りないか、どこが違うか、ということをしっかりと、観察の仕方を学んで頂きました。
全員でマイナス面をしっかり視認しなければゲームリーダ−の力は、意識付けができないままで、いつまでも外見だけの真似ごとで終ります。皆さんの意気込みのお蔭で、具体的に気のこめ方を伝授し得たと思いますし、教室でのボランティアスタッフの役割と予防の機能についてもみっちりと学習できたと思います。

今回のリフレッシュ教室では、理論の裏付けと気力で、認知症から引戻すことが実現するように、という願いが通じたな、観察力を身につけてもらう目的も、ほぼ果たせたな。
そう思うと従来にも増して帰路の足取りは軽くなりました。

高林実結樹