京都市に出来たサロン型スリーA教室

12月21日、京都市北区にある「サロン型認知症予防教室」を見学してきました。高齢者施設を定年退職された方がスリーAに感銘を受けられ、自発的に開設されたのです。

サロン型なのでレベル揃えはありません。発症して介護保険を利用している方が複数おられ、衰えの見えない方が多数で、スタッフを入れて13人でした。
開設してから半年以上、月2回の開催で継続しておられます。月2回だけ、と言っても内容は立派にスリーA方式認知症予防ゲームを実施しておられ、予防ゲームのその1,その2,その3,その4から上手に選択しておられました。異質なメニューなどは混在していない、優しさのシャワーは溢れるほど、純粋な中身のスリーA教室でした。

参加費を500円徴収しておられますが、会場費や準備費などを考えると、おそらく個人的持ち出し運営でしょう。
経営的には無理を承知でないと、テスト運営さえ出来ません。
どこまで継続出来るかという心配はありますが、内容や成果には感心し、頭が下がる思いでした。完全脱帽です。

お仲間さんは平均年齢的には私よりも少し年長とお見受けしたのですが、子どもの時の遊びを話し合うと全く同じ時代の育ちだと感じて、懐かしくなりました。
ママゴト、オイチダン、ケンパ、ウマトビ、カクレンボ等、日が暮れるまで夢中で遊んだものです。ひとしきり話に花が咲きました。
スタッフの方は「屋外での遊びばかりですね」と、特別なことのように感心されていました。

こうして日本の中の、京都市の一隅に、津々浦々の一つの教室が誕生し、近隣施設から参加された認知症の方が、「楽しかった〜」を連発して、施設に帰られました。認知症の方はほぼ1時間半のスリーA教室が終った時にはすっかり明るいお顔で、言葉数も増え、正常な方は優しく受容して良い友達関係ができ、リーダーもボランティアさんも見学者の私も、明るい将来を感じて満たされる思いで散会となりました。

歳末、おりしも降り始めた氷雨の帰路も、ほのぼのと温かい気持で、「来年もよろしく」と、合い言葉のように言い合ってお別れしました。