1月16日、横浜市桂台地域ケアプラザに講演に伺いました。

 東京・横浜にドカ雪が降ったあとで、新幹線が横浜に近づくと、景色が雪景色に一変して、真っ白な瓦屋根の民家が沢山見え、ああ、日本らしい民家がいっぱいあるなと、懐かしい安らぎを感じました。通常は林立するビル群に隠れて、民家はあまり目に留まらなかったので、これは発見でした。
 新横浜からJR線を二つ乗り継いで、本郷台駅で下車しました。広い道路は除雪がゆきとどいており、道路の左右には雪の山が幾つもつくられていました。気温が低いので雪がとけないそうです。

 一昨年9月の「日本認知症ケア学会」の大会が“パシフィコ横浜”で開催されたときに、私は2時間のワークショップを持たせていただきましたが、そのワークショップに参加された方が、触発されたように、
「特定非営利活動法人認知症予防スリーAよこはまかたつむりの会」
という名前のNPO法人を立ち上げられたのです。そうして、“横浜市桂台地域ケアプラザ” (「地域活動交流事業」、「地域包括支援センター」、「居宅介護支援事業」、「通所介護事業」の4部門に取組)と提携の形で、毎週実施してこられたスリーA方式による認知症予防教室の、最後の締めの意味で招いてくださったのです。

 静岡研修を二度も受けられ、増田先生の講演会も開催され、10人ほどのボランティアさんと一緒に、教室運営をしてこられた方たちに、一体私は何を話すのか、最初に電話を頂いたときには忸怩たる思いがありました。しかしスリーAの広報活動を日々行っている点に関しては、一日の長があるわけであり、私たちの活動の覚悟や意気込みならば話せると思ってお受けしたのです。

 お目にかかると、気心知れた同志という雰囲気ですっかり打ちとけて、従来の啓発講演とは異なる内容の講演と、ゲームの意義やコツなどもお伝えできました。
高齢者レクと似ていても、何故スリーAのゲームは「脳活性化ゲーム」としての価値があるのか、その理論的な裏付け、ゲームの意義をお話して「教室を運営したあとだからこそ実地に即して深く理解できた」と言って喜んでくださいました。実技は時間の関係で、少数の種目でしたが、皆さんと一緒にリードの技術面のコツをお伝えしたので、技術を高めることが出来たと言って重ねて喜んでくださいました。
 スリーA方式の認知症予防ゲームは、理論上の確信が持てることで効果を高め得ると考えています。実技も対面でないと伝えられないコツがあるので、それを体得して頂けて、双方の喜びとなりました。

 お話を受けたときは少し気が重かったのですが、帰りの電車は乗り換えもスイスイと上手く出来て、予定より早い新幹線に乗ることができ、お会いして話合い、理解し合い、技術を高め合い、学ぶことが多かったとのご感想の大きなお土産を胸に、疲れもなく楽々と帰ることが出来ました。
 高林実結樹