ひとたび、家庭あるいは個人がトラブルや悩みに遭遇したら、
たいていは、そのことだけですみません。
芋づる式に、他のことがズルズルっと出てきます。
例えば、DVだとしたら、子どもがいる場合、子どもの学校、養育の問題、
自分の親・きょうだいとの関係性、職場の問題、
子どもが不登校だったり、いじめにあっていたり、いわゆる問題行動とレッテルされる行為があったり・・・
ひとつ起こると、これまでは潜伏していたことが、いっぺんにバーッと表面化してきます。
なんでもそうですが、ひとたびバランスを崩すと、大きく崩れてしまいますよね。
でも、社会の中には、相談機関や専門機関と言われるものがたくさんあっても、
個人や家庭の中で連鎖的に起こってくる問題を一手に引き受けてくれるところは
あまりありません。
あることについてはプロフェッショナルであっても、テリトリーを超えたら
「うちは専門外です」となります。
専門領域以外のことを受けないのは相談機関の鉄則ですから、それでいいのですが、
問われるのは『伝え方』です。
逃げ腰がありありな態度で、たいして話を聴きもしないで、反対に細かいことまで興味津々に聞いておきながら、
「専門外なので」と言われると、“丸投げ”“門前払い”されたと感じ、
相談する側にとっては崖から突き落とされたかのような思いになるようです。
悩みや問題の分類別に相談機関がコミュニティ内に点在していますから、
悩みやトラブルに混乱している人が、あっちこっちと、要領よく相談したり、
問題解決への道筋をつけることなどできるはずがありません。
相談機関の鉄則であっても、相談する側にとっては、この「専門領域」は不親切極まりないものなのです。
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キララは専門領域が「セクシュアリティ」なので、
あらゆる性と人間関係の悩み、トラブルに対応できる専門機関です。
キララでは、個人や家庭内に起こった問題をそのまま持ち込んでいただいています。
しっかりお話を聴かせていただいて、相談に訪れた人と、一緒に問題を整理し、
優先順位をつけていきます。
そして、問題解決に専門家が必要となるなら、その部分だけに専門家に入っていただいたり、
落ち着いてからご自分で探して行っていただきます。
相談される人が、「もういいわ」となるまでお付き合いさせていただいています。
最近では地域内の相談機関や行政に定着し、紹介されてくることが多いのですが、
先ほどのような対応を受けた人は、それまで受けてきた理不尽な対応への恨みつらみがあふれてきて、
もともとの悩みの相談に至るまでに、かなり時間を有します。
反対に、最初の機関で、しっかり話を聴いていただいた上で、「うちよりこちらの方が専門だから」と
紹介を受けた場合は、恨みなど発生もせず、むしろ信頼関係を保たれています。
相談を受ける専門機関同士の関係性が、そのまま一般市民に跳ね返っていることを、
もう少し私達は自覚しないといけません。
でも、実はもっと相談を受ける側が気をつけないといけないことがあります。
それは次回に(%ひよこ%)(%ひよこ%)(%ひよこ%)