子どもを守る 『う〜ん・・・』

ある超ベテラン中学校教師は、こう嘆いておられました。

 「子どもにどこまでもついて歩く過干渉・過保護の親が増えて、この先子どもはどうなるんや?
 社会のルールも、危険から身を守るすべも知らずに大きくなって、どんな大人になるんやろ?
 しかし、そうじゃなきゃ子どもの「命」が守れんというのなら、それもひとつの方法か。
 確かに、子どもの「命」には代えられんわい。
 うーむ・・・難しい問題や。
 長いこと教師しているけど、こんな難問、前代未聞やわいなぁ〜・・・」 

この先生がおっしゃるとおり、かつてないほどに難しい局面に私たちは直面しているようです。

でも、よーく冷静になって周囲を観察してみると・・・
日頃の子育ての姿勢が、今、極端に現れているに過ぎないようです。
今、過干渉・過保護になってしまっている人は、普段もきっと過干渉・過保護でしょうし、
今、情報に翻弄されている人は、いつも何かと情報に翻弄されている人でしょう。
そして、今だからと言って取り立てて何も変わらない人は、普段からマイペースで
子どもにかかわれている人だと思います。

普段の子育て観や自分自身が何を大事に生きているかが見えてきたと思うのは、
私だけでしょうか。

私たちは、「『子どもを守る』とは何か?」「子どもが安心して暮らせる社会とは何か?」について
家庭で、近隣で、学校で、親子で、話し合うチャンスをいただいた、なんて書いたら、
「そんなのんきなこと言って!」と怒りの声が聞こえてきそうですね(%ニコ女%)

この先生にとっては、数十年のキャリアも何の役にも立たないほどの想定外の事態。
それでも「あーでもない、こーでもない」と悩み、考え、苦しみ・・・
そんな中でこそ、やっと「何か」が見えてくるものなのかもしれません。
「子どもを守る」ことから、私たちが「どう生きるの?」と問われているような気がしています。