「トランスジェンダー」とは・・・
定義はいろいろ分かれていますが、ここでは生まれ持った身体の性別にかかわりなく、
一般社会の「男・女」という概念を超えた、自分にあった性別で生きている人を意味します。
「性同一性障害」は、お聞きになったことがある方が多いかもしれませんね。
この「性同一性障害」は、精神医学で使用される医学用語で、
この言葉を使用することの賛否がさまざまにありますので、
一般の人には聞きなれないかもしれませんが、
ここでは「トランスジェンダー」と記述したいと思います。
性別は、「男と女」しかいない、と思っている人が大部分の日本社会では、
幼い頃から、「男」でなければ「女」となり、「女」でなければ「男」と分類され、
遊びから列の並び方から、使う玩具の色に至るまで、
どちらかに所属されることを強制されます。
ところが、自らの生まれ持った生物学的(身体)性別に合わせ、
「男」か「女」のグループで生活することに対して違和感を持ったり、
自分自身の身体に嫌悪感を持つ人がいます。
また別の機会に詳しく述べますが、生物学的に典型的な「男・女」のいずれにも、
はっきりと当てはまらない人(=インターセックス)もいます。
これまで自分自身の性別に、一度も疑問も違和感も抱いたことがない人の方が
数の上では圧倒的に多いため、
その人達にとって都合がいいように社会は成り立っています。
ところが、トランスジェンダーの人達は、とても居心地悪い場面に遭遇することが多いのです。
日本でも性別移行のための手術ができるようになり、法律も制定され、
急激に彼らを取り巻く環境も、マスメディアでの話題のとり上げ方も改善されました。
しかし、まだまだ社会システムからこぼれ落ちることも少なからずありますし、
バラエティ番組やドラマでは、まだまだ嘲笑され、蔑視される対象として
描かれることが多いのが現状です。
そんな彼らの多くが抱えている問題、直面している課題をまとめてみたいと思います。
もちろん、トランスジェンダーと十把一絡げにすることはできません。
トランスジェンダーの人も、十人十色。
ということで、一例として参考にしていただければ、と思います。
つづく・・・