8月30日
「こどもサポーター」の研修で、大阪地方裁判所の傍聴に行ってきました。
事件を簡単に概略をお知らせし、私の率直な感想を述べます。

刑事事件は、性犯罪2件、薬物1件。
民事事件は、先物取引の損害賠償1件。

民事は、「民事裁判ってこんな感じ」程度に傍聴したので、キララのケースとはあまり関係ありませんので、これは置いておくとして。

(%エンピツ%) 〜支援者として感じたこと〜

■薬物事件

薬物の場合、被害者がないと言われていますが、家族が被害者と考えます。
まして、傍聴した事件の被告人は累犯(前科がある)で、何度も服役しています。
そして、妻子がいると言うことでした。
この日は被告人の妹が証言台に立ちました。
妹から語られた妻子の様子は、あまりいいお話ではありませんでした。
きっと、家族は何度も信じては裏切られて、また信じて、そしてまた裏切られて・・・を繰り返しているのではないかと想像しました。
今回も服役は確実なので、証人である妹には出所後の話を中心に尋問が行われていました。
この妹さんも、何度も信じては裏切られ、そしてもう一度兄の立ち直りを信じようとされているようでした。
妹の思いを、少しでも理解して、もう家族の「信じる気持ち」を裏切らないで欲しい。
妻子は、信じて待っていてはくれないようですが、そのことの意味もきちんと考え、でも数年後、数十年後には妻子に会って「もう大丈夫」と報告できる人になって欲しい。
特に、妻は別れてしまえば関係を断つこともことは可能ですが、子どもはそうではないのですから、いい“お父さん”になって欲しい。
そんな風に思いました。

■強制わいせつ・強盗事件

見知らぬ若い(10代)の女性を狙い、家に押し入りわいせつ行為をし、わいせつ行為の後、現金をわずかに略取したという事件です。

この日は判決でした。
懲役5年。

事件のあらましが裁判官から語られました。
やくざを装って家に押し入り強制わいせつ行為をしたこと、わいせつ行為の詳細が明らかにされました。
「被告人は、被害者が行為を望んでいると思い」という裁判官の言葉に、思わず息を呑みました。
この言葉を被害者が聞いたら、どんな思いを抱くでしょうか。
記録はすべて被害者の女性も読んでいるはずですから、直接聞かなくても、とてもとても、悔しい思いをなさっておられるだろう、と胸が痛くなりました。
まさに「セカンドレイプ」です。

被害者の女性は、おそらく勇気を振り絞って立ち上がり、告訴に踏み切ったのでしょう。きっと、女性も証言台に立つなど、たくさん負担があったかと思います。
この裁判をきっかけに、立ち直って行って欲しい!この先の人生を、楽しんで生きて欲しい!!と、願わずにはおられませんでした。

判決の理由が裁判官から述べられている間、私の前の席でしきりにメモを取る男性。
持っているノートを見ると、「○○新聞」とマジックで乱雑に書かれてありました。
夕刊の地域版に掲載されたのでしょうか?

そして、とても印象的だったのは、傍聴席にいた、2歳くらいの女の子の手をつなぎ数ヶ月の赤ちゃんを抱っこした女性。
真ん中の一番前の席に座っていました。
わいせつ行為の詳細を裁判官が話し始めると、ワッと泣き始め・・・
そして、閉廷したときに、被告人を呼びとめ、大声で話しはじめました。
どうやら、被告人の妻のようです。
ということは、つれている子どもは、被告人の子どもなのかしら?
もしそうだとしたら、被告人は5年も幼い子どもを置いて家を出ることになります。
被告人の子どももそして妻も、この事件の被害者と言えるのかもしれません。。。
自分が被害者の女性にしたようなことを、もしも自分の妻が、娘が他人からされたとしたら・・・
そんなことを一瞬でも考え、そして罪の重さ、責任の重大さを感じて欲しい。
それが被害者の女性に対するせめてもの償いになるのではないでしょうか。

(%ペンギン%)(%ひよこ%)(%ペンギン%)

もうひとつ性犯罪の事件を傍聴しました。
これがまた、大変な事件なのです。

それはまた次回に!(早めに更新します)