ご紹介☆カミング・アウト・レターズ☆

『カミング・アウト・レターズ』

子どもと親、生徒と教師の往復書簡

親や教師に、同性愛だとカミングアウト(打ち明けた)した往復書簡集です。

先週の土曜日、神戸センター街のジュンク堂で、
著者のRYOJIさんと、子どもから「自分は同性愛者だ」とカミングアウトされた親の
お話を聴く講演会がありました。

カミングアウトをめぐる様々なストーリーを聞かせていただいて、
またカミングアウトしない選択をした人の気持ちも聞かせていただいて、
 親ってなんだろう
 親子ってなんだろう
 教師ってなんだろう
 学校ってなんだろう

そんなことを、しみじみと考えました。

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その講演会の時にも、話をさせていただいたのですが、
カミングアウト後の結果が、親子の関係が良くなる場合と、関係が断絶する場合が
あるという話を伺って、
親子の関係がうまくいっている親の「親だから」理解しようと努めたという言葉に、
カミングアウトして関係が悪化した親子の場合も同じように親側は
「親だから」と思っておられるのではないかと、
最初の一歩は同じじゃないのかなと思いました。

キララには、親からの相談もありますが、
皆さん一様に「親だから」とおっしゃいます。

「親だから」
子どもを理解してやりたい
問題を解決してやりたい
子どもと親としての自分が許せない
受け入れられない
育て方が悪かったのかと親として自分を責めてしまう・・・

などなど

もちろん、同性愛は、育て方やしつけの問題ではないですし、
現在は、精神科医療では、同性愛は治療対象ではないと言う結論も出ていますから、
治すとか治さないという問題でもありません。
でも、知識のない親は、どこに問題があるのか、誰が悪いのか、と
そんな原因探し、犯人探しをしてしまって、親としての自分を責めてしまったり、
また、親だからこそ、受け入れられないと現実から目をそらせてしまうことが多いようです。

でも、親として、子どもの幸せを願うのは、同じなのですよね。
「親だから」の次に「子どものすべてを受け入れ理解してやりたい」と思うか
「育て方が間違った」「受け入れられない」「治療させたい」と思うか。

 幸せとは・・・
 生きるとは・・・
ということを、カミングアウトによって、子どもから問いかけられることのようです。

願わくば、親が思う子の「幸せ」と、子ども自身が思う「幸せ」が一致しますように・・・。
それには、やはり、長い時間をかけて話し合いをするしかないように思います。
「手紙」は、現代の電子メール時代だからこそ、時間をかけ、肉筆に思いをこめて、
気持ちを伝え合う最良のもののような気がします。