ふと思い立って三重県の松阪市に行ってきました。
6月に開催した「つながりカフェ」に片道3時間かけて
松阪でまちづくりをしているみなさんが参加してくださったのが、
きっかけです。
ですが、予備知識といえば、「松阪牛」と「本居宣長」
それと松阪の方に教えていただいた「御城番屋敷」
それくらいでした。とりあえず松阪城跡近くに駐車場に車を止めて
案内板を眺めていました。
そうしますと、駐車場の方がお勧めスポットを紹介してくださり
その教えに沿って回ることにしました。
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松阪城跡に上がり、
本居宣長記念館、鈴屋を見学し、宣長氏の向学心に感嘆し、
かくありたいと思いつつ、
国重要文化財の御城番屋敷へ。
お城の警護にあたった武士とその家族の住まいだったとか。
2列に並ぶ建物のうち一方は改修中でしたが、
落ち着いた雰囲気でした。
そこから殿町(旧同心町)へ
途中に旧三重県立工業学校の製図室が
茶褐色の外見で目を引きました。(1908年建設)
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古いお屋敷が残る殿町も落ち着いた
たたずまいでした。
そのあと、町家が残る魚町通へ
江戸木綿問屋の長谷川邸は松阪商人の
繁栄ぶりをうかがわせるものでした。
この通りには本居宣長の旧宅跡もあります。
その旧宅の前には「まどゐのやかた 見庵」という
町家がありました。
もとはお医者さんのお宅だそうで、地元の篤志家と
住民の皆さんで大切に守られている館でした。
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「どうぞ入って休んでください」という声に誘われ、
中へ入りました。
建物は長く、奥に庭がありました。
地元のみなさんが、まちなみを残そうと頑張って
おられるとのこと。
「行政に頼るのでなく、地元のもので助け合って
守っていかないといけない」と言われていたのが
印象的でした。
次に阪内川の橋のたもとにかかる七夕飾りを眺めながら
本町通へ
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この通りは伊勢参りの参道で
江戸店持ちの豪商が軒を連ねていたとのこと。
現在も旧小津清左衛門家住宅で
「松阪商人の館」が残されており、
見学することができます。
千両箱ならぬ万両箱が置いてあり、
繁栄ぶりが見てとれました。
町を歩いて、地域のみなさんが古き町を残し、
後世に伝えていこうとされている様子が
うかがえました。
梅雨の合間の偶然に近い訪問でしたが、
とても心地よい気分になりました。
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