嗚呼、時間が止まるという贅沢。(篠山市丸山)

10月のある昼下がり、篠山市丸山集落。
この日はお休みをいただいていたのですが、念願だったフランス料理「ひわの蔵」でランチを、ということで家内とお邪魔しました。

シェフの高柳さんは英・仏で1年8ヶ月修行され、神戸北野「ジャンティオジエ」のオーナーシェフでもあります。
お店のホームページを見てみましょう…
「田舎で耕作をしながら料理をする」を実現いたします。神戸より車で1時間の丹波篠山の丸山にて心身に優しい環境で、地元の美味なる食材を中心に楽しい料理をお出しいたします。どうぞ時間を忘れ、ゆっくりとおくつろぎ下さい。

入り口の硝子戸に丸山の古民家が映っています。
期待感が高まります(%ニコ男%)(%ニコ女%)

お料理はとにかく「最低限の味付けで素材の味を極力引き出す」ことに徹しておられるという感じです。
そして、お皿もお洒落。

こちらは篠山産のお野菜と穴子の前菜です。
アンチョビソースがとにかく優しい味。
ゴーヤ、カボチャ、蕪などの地元野菜にさりげなくアクセントを添えるとともに、穴子の香ばしさを引き立てていました。

本日のお魚料理、明石鯛のソテーです。
鯛ですが、皮はかりっ、身は中までほっこりふんわりしっとり。
そして、菊菜ベースの緑のソースは蕪の葉入りリゾットとの相性抜群です。

「ひわの蔵」はオープンキッチンですので、シェフが調理をする様子がカウンターからバッチリ見えるんです。
ジュウジュウぱちぱちというおいしそうな音がすぐそこのフライパンから聞こえてきて、それがまた次の料理への期待感を高めます。
そして、運が良ければ高柳シェフとの気さくな会話も楽しめます。
「菊菜はね、サラダにしてもおいしいんですよ…」
「魚を上手にソテーするコツはですね…」
こちらの質問にも気軽に答えてくださいました。

お待たせしました。
本日のお肉は鹿の料理です。
キノコを添えて、秋の風情たっぷりです。

鹿肉は噛むとジュワジュワっと芳醇な肉汁が出てきますが、脂が少なく、味わいとしてはあっさりしています。
牛肉よりも野性味はありますが臭みはなく、いかにも「里山の幸」をいただいているな、という感じでしょうか。
少し重ための赤ワインに合いそうだと思いました。

そして、こちらがデザート。
すべて手作りされているのですが、このバニラのアイスクリーム、できたてなんです。
(アイスクリーム機がピーピー(%音符1%)鳴ってからシェフが取り出されてきましたから間違いありません)
そして、できたてのアイスクリームって、スプーンで触れるだけでトゥルトゥル〜っと掬えていってしまうのです。
まるで上質の陶土をへらで掬うかのようです。
口に含むと、ふわっと広がるバニラの香りときめの細かな舌触りにびっくり。

高柳シェフの気さくなお話と、窓から見える丸山集落の景色、そして極上のお料理を楽しみながらの2時間。
どこか懐かしい丸山集落の風景とも相まって、まるで時間が止まったかのような錯覚を覚え、家内と大満足(%笑う男%)(%笑う女%)で帰宅しました。

ごちそうさまでした。

 え〜やん@今度は「ろあん」さんにも行きたいな