僕は、約10年間、デザイナーという立場から福祉分野の支援に関わってきました。
僕は、技術指導をしたり、ブランディングをしたというよりも、
事業所を訪問して、すごいなあと思ったり、楽しがったり、
面白がったり、悩みを聞いたり、こまったり。。。
一事業所での訪問時間は、1-2時間×数回なのですが、
「デザイナーの視点で、一緒に過ごして話す」ことをしてきました。
僕がデザイナーとしてできることは、
「自分たちがとりくんでいること」を再実感してもらうこと。
「こんなことがしてみたい」という気持ちになってもらうこと。
「じゃ、やってみましょう」と言うこと。
これがすべてです。これからもこのスタイルです。
すべての問題は、その場所の、事業所の、人たちの抱える問題であり、
僕はそれを一緒くたにして指導することはできないです。
事業やとりくみとは、つまり、チャレンジです。
しかし、チャレンジは、余裕がなければ思い切れません。
福祉分野で働いている若手のみなさん
「自分が楽しめること」をどんどん職場にもちこんでください。
施設長や役員のみなさん
「若い人や担当者が楽しめること」をやってみてください。
人間、楽しいことはお金と時間を費やしてでもやります。
しかし、楽しくないことはどうでしょう?
それは お金をもらってもやりたくないはずです。
チャレンジは、楽しいからできるのです。
先なんて見えなくても、
たのしいことそのものに「意義」があるからです。
この10年、自立支援法が施行され、ドタバタと法人に移行しなければならず
工賃倍増計画・工賃向上計画の中で成長ノルマがあり
障害者総合支援法が施行され、また体制が移行しました。
それだけでも、現場の意思統一や理解統一を図るのは大変なことです。
支援の場でありながら、収益事業を行わなければならず、
自立支援という言葉の「含み」は何重にも絡み合っているのです。
ただ制度や枠組みにふりまわされては本末転倒、
それは未来を見据えた変化であると割り切ることが大切です。
その中でいかに楽しんでチャレンジするか、
そして自分たちも変化していけるか。
たのしくなければ「継続」はできません。
福祉とは、「人間がずっとつきあっていくとりくみ」です。
「変化」をうけいれましょう。そしてつくりだしましょう。
それができる 「場」とはどんなものか
また、これから、一緒に考えていきましょう。
【資料】
●産経ニュース(神戸市記者発表)
●プロの専門家とのコラボレーションによる新商品誕生!(神戸市)
【概要】
「ふれあい商品」商品力向上取組報告会
主催 神戸市保健福祉局障害福祉課
共催 デザイン都市推進室、神戸市社会福祉協議会