優しさのシャワー

スリーA予防デイサービス「折り梅」
所長 増田末知子

認知症予防スリーA方式の研修会が静岡で
2日間行われました。研修会は15年前から
毎年継続されていて、今年も全国から参加者
が集まり、大変な盛り上がりでした。4人に1人
が認知症と言われる今、「予防の時代」といわれ
ますが、何を行えばよいのかは判然としません。
そこで皆様が研修会にお見えになっているのだと
思います。

予防は、発病予防と重度化予防を目指します。
研修会で最も力を入れた所は「優しさのシャワー」
です。スリーAでは、認知症を寂しい心を持った
状態と位置付けております。その寂しい心を元気に
させるため「優しさのシャワー」をかけることが最も
重要なケアであると思います。やる気が出ると
良い状態になります。そのことを伝えるために、
私は心をこめて話をさせて頂きました。「受講生が
優しさをキャッチすれば、「優しさのシャワー」の
意味を持ち帰られるのではないか」と思ったからです。
2日間にわたり受講生を愛しいと思って話す
私の心が伝わって、心の中に優しさが芽生え、
やる気に変わるはずです。

研修会終了時には、多くの方が「2日間で自分が
癒され穏やかになりました」「職場に帰って職員に
伝え、全員で「優しさのシャワーのやり方を展開
したいと思います」といった意見を書いておられました。

明るく笑うための「認知症予防ゲーム」の実技も
行いました。15種目のゲームを全員で次々と
実施しました。スリーA職員の動きや実施時の
コツの説明が大変分かりやすかったということで
全員が予防ゲームを明日から展開出来る状態で
全国各地に持ちかえりました。

懇親会も大勢の方が参加し、全員が発表したり、
質問に答えたり、大変な盛り上がりでした。
お互いのやる気を感じて「自分が施設に戻った
時にやってみよう」という気持ちに繋がったようです。

今年は行政からも介護事業所からも、目的を持って
参加なさった方が多く、今後全国でスリーA方式が
展開されると思います。

スリーA方式は、明るく笑って心を癒やし、
やる気を出して、認知症をくい止める方法です。
効果が上がります。更に多くの行政の場や
事業所で実施されることを願っております。

2014年(平成26年)12月9日(火)
厚生福祉 時事通信社