2010年9月6日〜8日、
静岡のスリーA認知症予防教室指導者研修会
(現在は、認知症介護予防職員研修 と呼ばれています)
を受講してきました。
研修会には2002年12月にも、
実母の認知症を引戻したい一心で、一度受講しました。
予防教室の持ち方、関わり方を中心とした研修会でした。
在宅で スリーAの関わり方に変え、
ゆっくり 笑顔で やさしくを誠心誠意貫き、
時には 失敗して 母を追い込んだりしながらでしたが、
あれから8年、母は穏やかに 時には小混乱もありますが、
娘の私と、夫の協力の下、未だ介護保険申請もせずに
在宅介護を続けています。
しかし、マンネリで私の接し方が雑になり、
母は居場所を捜す日々が続きました。
これではいけないと、再び、スリーA提唱者の増田末知子先生の
パワーを頂きたいと、留守番に実妹を頼み、
三日間、静岡の研修会に参加しました。
研修会は20回目の節目で、
一日目の午前中は「介護予防活動研究会」の田中甲子先生の講演と、
重度の認知症施設の元施設長・知花先生のお話がありました。
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田中甲子先生は、
46年間、地域保健に関わり、
介護予防が大切だと言い続けて来られました。
「制度の難しさ」
「制度の不備」で、
予防が大事だと判っていても、病気になってからの
「後追いケア」しかないのが、日本。
日本は長寿世界一だが、
死亡までの寝たきりの期間が長いのも特徴。
制度の難しさでの話では、
平成11年に、厚生労働省の山崎史郎さんが、
介護予防のためにと 補助金600億円をつけてくださったが、
予防(保健)には回らずに、福祉のほうに回ってしまった。
予防の人材が居なかったこともあり、健康増進・配食にまわり、
果ては、検査院(税金が上手に使われているかを検査する)で
検査を受けたという 不備になった。とのこと。
自分たちの老後には予防しかない!
自分自身の予防をしてください!
制度には頼れないから、自分自身で予防!
なんとも寂しい話であった。
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知花先生は、認知症の方への薬は
(1)優しい人が傍に居る・・・演出も大切
(2)美味しいもの…
身近な心のこもった、食べやすい 楽しみながら食べたい
(3)慰めの良い言葉をかける…気持ちの良い
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増田先生の講義は、
一日目の午後の講義からは
休憩は3時の10分間だけというハードなこと!
それでも時間は足らないほどで、質問は書いて提出して、
後日先生から答えるとのことでした。
今回は、介護予防、認知症予防に関して、
制度から放り出されそうだと話されていました。
しかし、心ある地域では、何年も「スリーA認知症予防教室」を
開催されているところもあるとのこと。
多くの事例、問題解決の方法、
アルツハイマー型・若年性・血管性の方との付き合い方の違い、
認知症予防型デイサービス「折り梅」
(スリーA主催のデイサービス)の実際、その他。色んなお話がありました。
私は、母への関わり方での 間違い探しをしていました。
大きな間違いはないような気がしましたが、
気づきはたくさんありました。
それを羅列して、日々の暮らしに役立てたい!
・工夫して 色んな遊びをする
・本を読んで 勉強をする
・楽しい介護って何だろう?物の見方を替えてみよう!
・本人の居場所確保
・観音さんの笑顔になりたい!
・やる気があればOK!
・指示していないか?
・ゆっくり目を見て要望を汲み取ってケアしてほしい
(若年性クリスティーンさん)
・NO!と言葉を出すことが出来ないから、暴力が出る 表情から汲み取って
(クリスティーンさん)
・自分の頭がどうかしちゃった 頭が真っ白!
・頭が一杯なのに 何か言われると「うるさい!」暴力しちゃう
・ゆっくり表情を見て汲み取って欲しい
・うまく接するには工夫する
・心を癒す(優しさのシャワー)&生活の質を高める&脳リハビリはトライアングル
・・・その中でも一番大切なのは「心を癒す(優しさのシャワー)」
・傾聴・心を軽くする・生きる力
・自分を守るために 作り話をする
・大切な一言⇒あなたを大事に思っているよ・大好きだよ〜
・愛情・育む・癒す⇒長い間持ちこたえる
・楽しく生き生き・褒めてタッチすると 右脳が刺激され、前頭葉を動かす
・持ちこたえるコツ
楽しくゲームをして、生き生きさせて、右脳を刺激
・人間の脳は通常20%しか使っていない、残りの80%を動かす
楽しく生き生きさせると 使っていない脳を 動かせている
・ゲーム⇒楽しく笑う
目の見えない人でも 工夫次第で大笑いできる
・一般健康人でのゲームは、新しい種目も取り入れる
・心に引っかかっていることがあるとき、きっかけがあると悪くなる
・意図的に 笑ってもらう
・満足させたい時には、ゆっくり達成感を味わってもらう
・教室・サロンは 月一回でも やり方次第でOK!
・「折り梅デイサービス」での送迎は、
1、家族送迎 2、家族出迎え 3、出迎えなし
良い状態で持ちこたえているかは、家族送迎が一番良い状態
家族送迎では、送迎時に家族同士の交流で 家族も食い止めになっている
・病気の性質も知っておく
○アルツハイマー⇒自分の世界・勝手気まま
○脳血管性⇒まともに付き合う
○ピック病⇒刺激を強くしない
ゲームは、同じことをするが 付き合い方は変える
・介護者も病んでいる
◎お年よりが元気でいてほしい!
◎にっこり笑顔で相手の話を聴く!
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暑い夏の間、私の関わり方も雑になり、
母が「教えて!」と言うので、「こうしたら?」と指示をしていたことや、
母の穏やかなときのことが標準になり、
母の小混乱時には、私も一緒に熱く 頭がカッカしていたのが原因で、
落ち着かない毎日だった。
「優しさのシャワー」をもう一度、心に言い聞かせて、
母と向き合うと、母の言葉も自然に聞こえ、同意し認め、
工夫している態度の私に戻っている。
2度目の研修を受けてヨカッタ〜 と心底思っています。増田先生に感謝!
これからも 本人、家族、社会の喜びに繋がる、
在宅介護を一日も長く続くように、やってみたいです!
頑張り過ぎないように。
また、地域のサロンでの認知症予防や、
「母との生活からの気づき」を取り入れて、
少しでも認知症を食い止めるお役に立ちたいと強く感じました。
福井恵子
・・・第20回認知症予防スリーA研修会を受講してを
書き写しました!2002年に受講した記録は見つかりません。