10月14日に『不登校再考ー「学校と家庭の関係」を見直すー』という講義を聞きにいってきました。この講義はYMCA高等学校が主催し、講師は滝川一廣氏でした。
この講義の趣旨は一人一人の事例を見て不登校を考えていく、というものではなく、主に社会状況や学校の周辺の環境の変化が不登校“問題”にどう影響を与えてきたのか、ということでした。
今回は講義を元にそれを発展させ、自分なりの切り口で語っていきます。
この講義を通じて導かれた結論から言いますと、現代における不登校の主な原因の一つは、学校に行く意義を子供たちが問い始めた、ということです。
私も学生時代将来のことに思い悩んだ時期があり、学校に行く意味を深く考えた時期があります。その悩みの根底には自分がどうありたいのか、どう生きるべきであるのか、という問いがありました。そしてその時の苦しさや悩んだ経験が、カウンセリングを学び、不登校サポートのNPO活動に参加したきっかけになりました。
自分自身がそういう思いがあったので、不登校に対しても、ただ単純に学校に行くか行かないかに焦点を置くのではなく、まず一人一人の気持ちを受け止め、真摯に傾聴して意見をきくことが大切だ、という考えを持っています。これはカウンセラー云々ではなく、一人の人間としてそうありたいと思いますし、私自身も昔は何を望んでいたのか分からなかった時期もありますが、どんな意見でもしっかり聞いてくれる場があれば、という思いはありました。
ただ私はその他に社会状況やその流れの変化、歴史的背景等を見て分析し、マクロな視点で原因を探り、対策を練り行動していくこともそれに劣らず重要であると考えます。その意味で今回の講義は非常に興味深いものでした。