11月25日に第25回学びのデザイン研修会「政策形成への市民参加ワークショップが機能するには」に参加しました。
これはこの前にもお世話になったシチズンシップ共育企画主催のワークショップで、今回の検証事例は「WWViews in Japan」でした。
「WWViews in Japan」とはポスト京都議定書の検討事項について38ヶ国の市民の意見をまとめて発信するというデンマーク発のグローバルな市民参加の社会実験の取組みです。日本では、京都を舞台に、北海道から九州まで18〜60代の男女105名の参加者が集まり、5、6人の18グループに別れ議論しその結果を政策提言として発表しました。
今回の研究会ではそのイベントの日本での実行委員の大阪大学コミュニケーションデザイン・センターの八木さん、グループのファシリテーターを務めた神戸ワークショップ研究会の西さん、神戸まちづくり研究所の東末さん、Tao舎の大滝さんをゲストとして呼び、そして今回そのイベントでもファシリテーターを務めた共育企画の川中さんが今回研究会のファシリテーターをされました。いつも親しくさせてもらっている市民事務局かわにしの三井さんも途中から来られ、共に研究会に参加しました。研究会ではオリエンテーションの後、イベントの概要、そしてゲストからグループで何が起っていたのかの話があり、フリーディスカッションの後にクロージング(閉会)となりました。
今回の研究会では、環境問題をとりあげるのではなく、このイベントの運営であった問題点等を基に、地球温暖化防止政策に関わらず専門家ではない市民が政策形成に関わる意義と課題について話し合い、その中では105人の参加者の選び方の正当性、政策提言を作成するにあたっての準備不足、会議の進行方法の問題、研究者とファシリテーターと参加者の認識の違い、このイベントの主催者の政治的意図等が議論になり、問題点だけではなく今後日本でも政策提言やまちづくりのためにも活用できる可能性も見えてきました。
より市民が自分で考え、自分たちでよりよい社会を創っていくためには、専門家ではない市民、つまり我々のような普通の人たちが社会問題について考え、声を出し、そして実際の変化につなげていくような行動が重要になっていきますが、今回の「WWViews in Japan」はその一つの例として興味深いものがありました。またこの研究会の詳しい内容については別の機会にご紹介出来ればと思います。