昨日開かれた第73回 近畿市民派議員学習・交流会は各地域の市民派議員と市民、23名が参加して10時から5時まで熱心に学習しました。
普通の議会では男性議員が多いのですが、この会は女性議員が多く、議会がこのように女性が多くなればと感じます。
様子を簡単にご紹介します。
新型インフルエンザの対応、第2波に備えて市町の担うべき役割
伊丹健康福祉事務所 副所長 萩原 博さんと能勢さんから新型インフルエンザの大流行を前に、第1波での反省点と第2波にどう備えるかなどについて説明がありました。
新型インフルエンザの特徴
・19歳以下が87%を占めている。
・感染力が強いので夏場に流行した。
・死亡者が報告されてきたが、比較的軽症が多い(普通のインフルエンザでは毎年7千人〜3万人が死亡している)
・タミフル、リレンザは良く効く。
それぞれがこころがけること。
・ワクチンが足りないので限られた人にしか接種できないので、それぞれが手洗いやうがい、マスクなどで感染を防止するのがなにより有効。
・多人数が集まるときは換気をこころがける。
・職場などでは、感染者が出たときにどうするか対応を話し合っておく。
ただし、過剰な反応をしないこと。一人ひとりを大切にする。
・妊婦用には、保存料無添加のワクチンがある。
なるべく早くかかったほうが軽く済むのではとの質問に
川西市では第1次のあと7月に学校で集団発生があったが、現在、周辺の市で学級閉鎖があるが、川西市では学級閉鎖は起きていない。免疫を持つ人が増えたことが考えられる。
歌いながら手洗いする子ども向けDVDを見てから、実際に参加した議員が蛍光剤の入った乳液をつけて手洗いをしてみた。手首や手の甲に洗い残しがでやすいとの話だった。
手洗いのDVDは無料で貸し出しており、幼稚園などで活用されている。
問い合わせ先 地域の健康福祉事務所へ
川西市における枠予算の活用と政策形成システム
〜総合計画から予算、決算まで〜
川西市企画財政部 参事 松木茂弘さんから
川西市で行われている総額管理枠配分方式による総合計画に基づいた予算の編成と事業別経費把握の決算について説明がありました。
予算を重要視する市や議会が多いが、川西市では総合計画と連動して決算を次の予算に生かしていくため事業別に評価報告書を作成している。
予算は予算配分を大枠で決めて、後の使い方は各部署に任せる枠配分方式へ改革した。
学校などの光熱費を減らす工夫をして浮いたお金で備品を買うなど良い傾向が出てきている。ある程度基準はもうけて財政課は口出しをしないことで各部署のやる気が出てきている。
始め職員や議会はとまどっていたが、決算委員会で鋭い質問が多くなっていて、まだ、問題点や改善点などの指摘には次の年に改良を加えている。
職員のやる気が出来てきたという取り組みはぜひ、もっと市民に発信してほしいと思いました。
近江八幡市総合医療センターPFI解約の教訓
滋賀県近江八幡市議会議員 加藤昌宏さんからの報告。
PFIにより新設された医療センターは、30年契約だったにもかかわらず、たった 2年半でPFI契約解除に至り、契約解除のために損失補償として20億円を支払った。
当初の検討ではPFIにより56億円の軽減ができるとしていた。
PFIとは?
公共施設等の建設・維持管理・運営等を民間の資金、経営能力や技術を活用して行う新しい手法。国も民間活用として推進している。
なぜ撤退に至ったか
・計画が遅れて、小泉改革で補助金が打ち切られ市の建設費負担増加した。
・古い病院は黒字だったのに、新しく医療センターとして開院して来院数が減少し、3億円の赤字が出た。どこが払うかが問題になった。
・医療そのものは直営だが、周辺の業務はすべてSPC(特別目的会社)が委託して運営しているため、そこを通さないと改善されない。
・開院後すぐに新しい市長に代わった。
新市長はFFIに疑問を持ち、医療センターの内容を調査した。(もし、推進していた前市長では早期撤退はなかったかも)
解約の検討
医療センターあり方検討委員会で検討して解約を提言。
当初は全額補償を求めていたが弁護士が交渉して建物は市が買い取り、20億円を損失補償することに決定した。
PFIは利子が高く、企業の利益も含まれるため、割高になるので、低金利の現在では解約したほうが経費がかからないという試算になった。
2年間で20億円も税金を使ったのに、ごみ処理場の建て替えにまた、PFIにする案が出てきている。
加藤氏が執筆に加わった本「PFI神話の崩壊」が出版されている。医療センター、図書館の事例検証など問題点を指摘した本です。
アピールタイムでは、グループから報告や署名活動のアピールがありました。
あしたをひらく女性の会の活動報告では、当初の選挙体験を本にした「手づくり選挙入門」が欲しいとの声がありました。残念ながら手元にありません。時々古本として出ています (報告 向井)