KUC 兵庫県域の障がい者福祉や市民活動の支援と交流拠点をめざして

木口ユニバーサルセンター(KUC)とは?
財団法人木口ひょうご地域振興財団は、1998年に設立し助成事業を開始して10年を超え、800団体を超える活動団体とお付き合いをし、市民団体活動の実態に関する膨大なデータを蓄積してきました。
 この実績を下に芦屋市から購入した土地に4階建て、延べ約1万㎡の建物「KUC」を2010年7月に竣工します。約7000㎡のスペースを芦屋市の福祉センターとして、約3000㎡のKUC専用スペースには、広く市民活動の拠点として障がい者の仕事づくりのプログラム開発や就労移行支援の場として活用し「スロースタイル・レストラン」を開設致します。
「KUC」の新たな事業展開は3つです。
一つ目は、障がい者のソーシャルファームや職業能力開発、職場開拓、ジョブコーチなどの就労開発事業です。研究会を立ち上げて、就労開発に関する独自の調査研究活動をめざすとともに、KUCの清掃や植栽の維持管理業務、レストラン運営事業を就労開発の研究の場として提供します。KUCでの就労を一般就労への移行の場として活用します。
 二つ目は、障がい者の社会参加を進めていくためにも不可欠である、新しい市民社会を支える幅広い市民活動の発展をめざした市民活動の人材開発と研修・育成事業です。研究会を立ち上げて、市民活動を担う人材開発の調査研究や研修事業、活動の場とのマッチング事業を進めます。
 三つ目は、障がい者の社会参加や市民活動の前進へ向けた制度研究や市民活動の情報収集・分析事業などを進めていきます。
これらの施設と機能が一体的に果たす役割は、多様な人々が集い、主体的に活動し、安心・安全な暮らしと社会をめざす夢を育む市民活動交流の広場(スクエアー)でもあります。21世紀の新しい時代にふさわしい、ユニバーサルな社会を発信していくスローなレストランという拠点で、食を通じて障がい者とともに夢のある活動を支援していきます。
KUCは芦屋市の福祉センター等との一体的な運用をめざしておりますが、KUCは、芦屋市だけではなく兵庫県全体を対象とした障がい者福祉にかかわる活動や市民活動を広くサポートする中間支援機能を重視し、兵庫県内の市民活動の交流拠点として育てていきたいと考えています。

スロースタイル・レストランへの願い

「スロースタイル・レストラン」は、地域住民の交流の場として活用していき、命のつながりのある大地のエネルギーを感じる居場所であり、食べることの喜びが生きることの喜びとなる食の継承を伝えていきます。大地、海、空、そしてたくさんの人々の労働、この食事を頂くのに値する人になれますように、全世界の沢山の人々が飢えて苦しんでいることを忘れないように、この食事をいただきますというレストランをめざしたいと思っています。
支援事業セクション 国枝哲男 財団法人木口ひょうご地域振興財団評議員 兼 選考委員