ひきこもりと医療①

先日、新聞を読んでいると、
和歌山県で開催された「ひきこもり」に関する
シンポジウムで、日本を含め、8カ国の精神科医師239名に
「ひきこもり」について聞いた調査結果、
7割のケースが「精神疾患と診断できる」と回答した
という記事を見かけました。

社会面の小さな記事で、
シンポジウムの詳細についてはわからなかったのですが、
7割というパーセンテージは微妙なのかなと感じました。

調査状況等、わかりませんので、確かなことは
何も言えませんが、その7割というケース(対象者)は
実際に診察を受けにきた人なのか。
”完全に”ひきこもっていたりして、病状が悪化している人は
医療を受けられずにいる。(家族が代わりに診察を
受けているというケースが多いようですね。)

そのようなケースはかなり多いと思われます。
完全なり、完全に近い「ひきこもり」のケースになると
家庭内暴力もよくあるでしょう。

例えば、松尾が「完全ひきこもり」になり、母親に暴力を
振るっていた頃、母は何度か市の保健所に出向いたことがあるそうです。
保健師さんは母の話を聞いてくれたのですが、
本人が来ないことにはどうすることも出来ないと言っていたそうです。
でも、そんなことを当時の僕に話したところで聞く耳を持つわけがない
そして最終的には病状が悪化し、”最後の最後”の状態になってしまった。

ここで、松尾が思うことは、
(世間でも言われている事だと思いますが)、
『完全』にしろ、『社会的』にしろ、「ひきこもり」による
精神疾患には、投薬療法(脳組織にたいする治療)と
精神療法(心・気持ちにたいする治療)の二つを基本に
治療していくということです。

次回はこの二つの治療法についてお話できればと思います。