濃紫色のカラフルポテト新品種「シャドークイーン」

以前東京の農研機構主催の展示会に出席したとき、シャドークイーンはじめカラフルなジャガイモ、赤や黄や紫などのじゃがいもと出会いました。

説明を受けたとき、鮮やかでとてもきれいでしたので、お友達にあげたらびっくりして
プレゼントに喜ばれるし、贈答用としての需要があると思っていました。

さっそく食べるのが大好きな私は大阪に帰ってポテトサラダにしていただきました。
見た目はきれいですし、おいしかったのを覚えています。

今日大阪のセミナーに行く途中シャドークイーンと出会いました。
食べてしまうのはもったいないので畑で栽培してみようと思っています。

下記の記事は独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センターの引用文です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「シャドークイーン」は
平成18年度に農林登録された、既存の紫肉品種の3倍程度のアントシアニン色素を含有する紫皮紫肉のじゃがいもで、食味も「男爵薯」並に優れています。

■特徴

生いも1g中に既存の紫肉品種「キタムラサキ」、「インカパープル」の約3倍量に相当する8mg程度のアントシアニン色素が含まれています。

サラダなどの加工や乾燥粉末製造において、色素濃度の高い副原料が供給でき、製品の色を安定させることができます。

抗インフルエンザウイルス活性やアポトーシス誘導のような、ばれいしょアントシアニンに特有の機能性が確認されており、高含有の色素を生かした機能性食品の開発が期待できます。

じゃがいもの色といえば、皮はうす茶色、実は白っぽいものと思っていませんか?
最近、この色の常識をくつがえす「カラフルポテト」の開発が進んでいます。

2006年に独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センターで育成された橙黄(とうこう)色の「インカのひとみ」、紫色の「シャドークイーン」、赤色の「ノーザンルビー」は、従来のじゃがいもと比較すると、信じられないほど鮮やかな発色をしています。

カラフルポテトの研究が始まったのは1982年。ばれいしょの遺伝資源を調査中、南米アンデス地方の野生種に近い品種に、アントシアニン色素を含む赤紫色のものが見つかったことをきっかけに、当時の新任研究者が「これで人々をあっと驚かせたい」と開発がスタート。

南米原産の性質のためか、当初は北海道での栽培が難しく、思うように収量が増えないなどの問題がありましたが、交配と選抜を重ねて少しずつ課題を解決し、2000年に最初のカラフルポテトの育成に成功。その後は、新しい品種が育成されるごとに、色が濃く、収量も増えてきています。

一方、橙黄色の「インカのめざめ」は01年に育成。すでに味の良さで飲食業界でも人気になっています。「…めざめ」の子どもに当たる「インカのひとみ」は赤と黄色のツートンカラーの皮がポイントで味も抜群です。

同研究センターバレイショ育種グループの向島(むこうじま)信洋主任研究員は「カラフルポテトは贈答用としての需要もあります。今後はさらに栽培しやすく、病害虫に強い品種の育成を進めていきたいと考えています」と抱負を語っています。

最新の3色のカラフルポテトは、いずれも来春から農家での栽培が始まり、秋からは一般向けの販売が始まる見込みです。また、カラフルなスナック菓子も商品化されています。

農林水産技術会議ホームページ http://www.s.affrc.go.jp/

写真=向井渉