第1回 あなたの年収は1分で決まる
2014/1/21 (3/3ページ)
はっきり言いましょう。
まったく関係がありません。
そう思っているならば、いますぐ、ボイトレ教室に行くのはやめてください。ボイトレに行くことにフォーカスをしている限り、いつまで経っても「稼げる話し方」にはなりません。
「方法論」と「実践」の大切さが、話し方の明暗を分けます。
一生モノのスキル
私たちが、話し方にフォーカスをしないで生きてきたのには、学校教育に大きな問題があります。ですからある意味、しかたがないことなのかもしれません。
アメリカと日本を比べてみると非常によくわかります。アメリカでは、小学校、中学校と「スピーチ」や「プレゼンテーション」「ディベート」についての授業が設けられていて、当然、先生もいます。
ですから、先ほど述べた「方法論」を小さいころから体感し、しかも実践の場所も用意されています。
一方、日本の学校教育のなかに「人前で話す」とか「討論」とか「話し方」に関する授業は皆無といってよい(私立にはありますが、まだまだごく一部です)。
話し方の授業がない代わりにパソコンの授業が新設され、ネットの知識だけは子どものころから身についています。
ただ、私は、これまでの本でも何度も書いていますが、「話す力」は人生を生き抜くためのサバイバルスキルの1つだと思っています。人が生きていく限り、経済活動を行う限り、「対面する」ことは絶対になくならないからです。
私は、『あなたの年収は1分で決まる』(日本経済新聞出版社、2013年)のなかで「話し方の原理原則」「ビジネスで使える話し方」「わかりやすい説明」「人の心をつかむ構成」などをお伝えしました。
これらはすべて「マニュアル」です。方法論です。才能に左右されず「誰でも身につける」ことができる、単なる「スキル」です。
「稼ぐ人」の話し方3原則
「話が長い、脱線する」
「支離滅裂で、何を言っているかわからない」
「相手をイライラさせてしまう」
自分ではいくら熱弁を振るっているつもりでも、こんな評価では「稼ぐ」ための話し方にはなりません。
①「簡潔で」
②「わかりやすく」
③「それでいて説得力がある」
スピーチ、プレゼンテーションの際には、これら3つの要素を備えることが必要です。
次回から、稼ぐ人の話し方に共通する3原則をご紹介し、あなたのスピーチとプレゼンの能力を一気にアップさせます。
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三橋泰介(みつはし・たいすけ)
現役アナウンサー、プレゼンテーショントレーナー。局アナ時代にテレビ朝日系列アナウンスコンテスト全国1位、TBS系列コンテストでナレーション部門全国2位など数々の受賞歴を持つ。2010年4月、株式会社スピーチジャパンを設立。TPOに合わせた話し方設計図を、1対多のマスコミュニケーションをう必要のある経営者、リーダー向けに開発。現在、1部上場企業、政治家、営業職や士業、セミナー講師など、話すことが仕事の評価につながるビジネスパーソンに向けてスピーチトレーニング、セミナーを行い、受講者は年間のべ2,000人を超える。