(3)栄養バランス 油脂類少なくカロリー控えめ

(3)栄養バランス 油脂類少なくカロリー控えめ
2014.1.8 08:30 (2/3ページ)

 これら2つの欠点を補うとして、管理栄養士の小山浩子さんが勧めるのが調理に牛乳を活用する「乳和食」だ。

例えば、サバのみそ煮を作るときに使う水を牛乳に置き換えると、牛乳のコクとうまみがみそに加わり、通常の半分のみそで濃厚な味付けとなり、おいしく減塩できる。

 小山さんは「無形文化遺産となった『和食』は素材の味を引き出すのに優れた料理だが、素材の味だけにして減塩すると少し物足りないと感じる人が多い。

減塩の工夫にはだしや酢を活用する方法もあるが、牛乳を活用するとカルシウム不足も補える。牛乳のコクとうま味で和食がさらにおいしくなります」。

血糖ゆっくり上昇

 和食がヘルシーとはいえ、おいしいと食べ過ぎてしまうことも少なくない。過食と運動不足などの生活習慣の乱れは肥満を招き、糖尿病や高血圧、高尿酸血症などさまざまな疾患を引き起こす。

 特に、日本人はインスリン分泌能力が低い傾向にあり、白人のようにでっぷりと太っていなくても糖尿病になる。現在、糖尿病が強く疑われる人は950万人とされ、食生活の見直しが急務となっている。

 糖尿病は血糖値の急上昇と急降下を繰り返すとなりやすく、血糖値が緩やかに上がるような食事が望ましい。

日本糖尿病協会の清野裕理事長は「複数の栄養素を一度に摂取するハンバーガーのような食事は血糖値が急激に上がり、糖尿病にとって最もよくない」と指摘する。