腸は老化のバロメーター(5)LB81乳酸菌の有用性
2014.3.31 08:28
「寿命をつかさどる臓器」ともいわれる腸。加齢やストレスで腸管バリア機能が低下し、腸壁に炎症が起きると、そこから悪玉菌が生み出す有害物質や細菌・ウイルスが侵入し、全身に悪影響をもたらす。
健康には腸管バリア機能の維持と炎症の抑制が必要だが、明治(東京都江東区)と仏パスツール研究所による共同研究を通して、LB81乳酸菌が有用であることが判明した。
共同研究では、ヒトの30歳前後に相当する8カ月齢のマウスにLB81乳酸菌入りヨーグルトを20カ月間与え続け、与えなかった28カ月齢(同80歳相当)の老齢マウスと比較した。その結果、ヨーグルトを食べ続けた老齢マウスは、食べなかった老齢マウスに比べ、腸管バリアを構成する代表的なタンパク質「抗菌ペプチド」の発現量が2倍以上、認められた。
抗菌ペプチドは加齢とともに減少することも今回の研究を通して明らかになったが、LB81乳酸菌入りのヨーグルトを食べ続けた老齢マウスは6カ月齢の若いマウスとほぼ同等の発現量を維持していた。
研究を主導した明治の浅見幸夫乳酸菌研究部長は「LB81乳酸菌を摂取し続けることで、腸管バリア機能の低下を抑制できる可能性がある」と話している。(取材協力 明治)