「秋冬に快眠できない人」が知らない冷え対策
体がポカポカに!温め野菜を上手に食べよう
Fuminners 2016年11月07日
鉄が豊富な食材は牛肉等の赤身の肉や、カツオやマグロなどの赤身の魚、あさり、大豆製品が挙げられますが、何といってもお勧めが小松菜や水菜、ほうれん草などの青菜類。
捨ててしまいがちなカブの葉や大根の葉にも鉄が豊富。鉄の吸収を高めるビタミンCや、血液を作る際に必要な葉酸も豊富なため、身体を温め快眠に役立つ野菜なのです。
これらの野菜は、これから旬を迎える冬の野菜。サッと茹でて小分けにして冷凍しておくと、使いやすくて便利です。
大根やかぶの葉は細かく刻んで、しょう油・酒・砂糖で炒め煮にすれば、ふりかけのようにして毎食いただけますので、こまめな鉄の補給に役立ちます。
生姜だけじゃない!冷え対策に効果的な野菜
「直ぐに身体を温めたい!」という方は、すっかりお馴染みとなった生姜がお勧めです。ただ、食べ方が大切で、刻んだりすりおろして加熱させることが身体を温めるポイントになります。
冷え対策のために、とせっせと生姜をとっているみなさんも、ぜひ食べ方にはご注意を。すりおろして味噌汁やスープに加えたり、ご飯を炊く時に刻んだ生姜を加えて炊けば、簡単に生姜をとり入れることができます。
最近、栄養価の高さで注目を集めている「ケール」には、ストレスと闘い心を落ち着かせてくれるギャバや、リラックス作用のあるカルシウムが豊富に含まれていますので、夕食にとり入れればリラックス効果で安眠に就けそうです。
「青汁」のイメージがある方もいるかもしれませんが、最近の研究では、睡眠に効果的な成分が含まれていることも分かってきている注目の野菜です。日本では目にする機会が少ない野菜ですが見かけたら買いです!
他の青菜と同じように、蒸したり茹でたりしてお浸しや和え物にしていただいたり、ソテーにしても美味しくいただけます。血液を作る葉酸や鉄の吸収を助けるビタミンCも豊富なため、身体を温めるのにも役立ちます。
また、メラトニンの合成に必要なビタミンB6も含まれていますので、朝いただけばメラトニンの合成に役立ち、夜いただけばリラックス効果が期待できる……と冷え対策にも快眠にも嬉しい野菜です。
食べる冷え対策は手軽にできる方法ですが、温め野菜を食べてさえいればOKというものでもありません。もちろん、過度なストレスはNG。ストレスも血管を収縮させたり、自律神経を乱れさせたりするため、快眠を妨げてしまいます。
「冷え」にだけ、「快眠」にだけ対策しようとするのではなく、生活全体がいきいきするようにトータルで取り組んでいけると良いですね。
篠原絵里佳
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士、日本野菜ソムリエ協会認定 野菜ソムリエ、日本睡眠改善協議会認定 睡眠改善インストラクター、NARD JAPAN認定 アロマ・アドバイザー。
総合病院、腎臓・内科クリニック勤務を経て独立。医療での経験と抗加齢医学(予防医学)の活動を通して、体の内側から美と健康を作る食生活を見出し幅広く発信している。
また、睡眠改善インストラクターを併せ持ち、食と睡眠の観点から健康と美容にアプローチする「睡食健美」を提唱している。