最新号『料理通信』2017年4月号(好評発売中!)
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巻頭特集「すてきな、フランス惣菜」
第2特集「キーワードは“台所”! 日本の道具が愛おしい」
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丸くなったのは体だけ、と思いたくない。
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最新号(4月号)の第2特集は、台所企画。
「キーワードは『台所』! 日本の道具が愛おしい」と題してお届けしています。
『うつわの手帖』(ラトルズ刊)の著者・日野明子さんの取材に
同席させてもらいました。
日野さんが持参してくださったもののなかに、愛用の漆器がありました。
つややかに輝く表面は見とれるほどに美しい。
聞けば、もう20年も使っているものだそう。
その姿はやさしく、スリスリと撫でたくなるような佇まいでした。
器も、道具も、人も、経年によってどう変化するかは千差万別。
丸くなったり、艶が出たり、強さをたたえたり、味わいが出たり。
私はと言えば・・・見た目は丸くなったものの、
性格が丸くおだやかになっているか? と聞かれたらウンとは言えません。
ていねいに器を扱うことがポジティブな経年に繋がるのであれば、
ていねいに生きることが性格や人を育てるのかもしれません。
思えば、巻頭特集「すてきな、フランス惣菜」の企画のベースにあるのも、
“ていねいな暮らし”です。
暮らしは人を作る——。
改めて、日々の生活をていねいに過ごそうと思った今月号の企画でした。
(腹ペコA)
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最近、「台所」をキーワードにするお店が増えました。
「キッチン」ではなく、「台所」です。
日本伝統の食の知恵に目を向け、日本の食材を使って、日本の調理法を大切にするのであれば、料理する場も「キッチン」ではなく「台所」と呼びたい、
そんな声が聞えてくるかのようです。
道具が風土を映すことは言うまでもありません。
日本には、おひつ、桶、曲げわっぱ、ざる、竹籠など、
自然素材の道具がたくさんあって、それらは土地土地の気候風土や生活から生まれ、
料理の味とも密接に結び付いています。
現代ならではの道具の進化には感謝しつつも、風土を映し出す昔ながらの道具の無骨で温かみのある姿と使い心地は、愛おしくてたまらなくなります。
そして、その道具でなければ出せない味わいがあることに気付くのです。
グローバル化の中で自分たちの足元を見つめ直すことによって、日本人が元々持っていたものの良さに気付いた今、食の営みの空間はあえて「台所」と呼びたい。
そんな日本の台所と台所道具の魅力を生かす上手な使い方&手入れ法を、
「台所」に着目する食のプロに教わります。
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キーワードは「台所」!
日本の道具が愛おしい。
── プロに教わる使い方と日々の手入れ ──
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■日本の台所文化を伝える場/東京・池袋「もうひとつのdaidokoro」
東京のど真ん中の池袋に「台所」がオープンしました。
日本の暮らしの文化は、台所で生まれ、台所から発信されてきた——
その記憶を取り戻して未来へと伝える場です。
道具:「中華せいろ」「すり鉢」「馬尾の漉し器」
■心と技が細部へ届く竹の力/京都・東山「丹」
和食が自然に寄り添うように、道具も自然素材でできていることや、
和食の繊細さは道具からも生まれるものであることを、
「丹」の小さな道具たちが物語ります。
道具:「巻簾」「おろし金スクレーバー」「鬼おろし」「天削盛付箸」
■道具を通して見る故郷/新潟・岩室「灯りの食邸 KOKAJIYA」
新潟市郊外の温泉地にある古民家をレストランとして蘇らせたケータリング&フードデザインラボ「DAIDOCO」。
地域文化の再生を軸とする彼らが故郷の道具に込める想いとは。
道具:「純銅玉子焼き」「包丁」
■知ること、親しむこと/「スタジオ木瓜」日野明子
日野明子さんはひとり問屋。小さな身体で産地を回り、
道具の生まれる現場をつぶさに見ては、作り手と売り手をつないでいます。
そんな日野さん愛用の道具とは?
道具:「そらぐみのおひつ」「コンテ まかないボウル」
■京都の「おくどさん」文化/
「京寿司 祇園 いづ重」「中村軒」「草喰 なかひがし」
京都には京都特有の台所文化があります。
そのひとつが「おくどさん」。ご存じ、竈(かまど)です。
その文化を残すべく活動する「おくどさん研究会」メンバーの台所を訪ねました。
道具:おくどさん▼掲載号:『料理通信』2017年4月号
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