日本政府観光局、日本の魅力を海外に発信する「Enjoy my Japan」キャンペーン
写真:Impress Watch
JNTO(日本政府観光局)は2月8日に東京・銀座で記者会見を開き、新しいキャンペーン「Enjoy my Japan」のグローバル展開について説明した。
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「Enjoy my Japan」は欧州、北米、豪州エリアを中心に存在する「海外旅行には頻繁に行くが日本を旅行先として認知・意識していない層」をターゲットに、「日本が、誰もが楽しむことができる旅行目的地」であることを、2020年に向けて複数年かけて世界に向けてアピールしていくもの。
従来の富士山、桜、神社仏閣といった典型的なイメージだけでなく、豊かな自然とアウトドアアクティビティ、日本食にとどまらない食の魅力、伝統芸術に加え世界から注目される現代アートなど、日本の観光資源を7つのカテゴリーに分けて、デジタル広告、キャンペーンWebサイト、テレビ広告を通じて世界に発信していく。
■長期滞在しても飽きない「楽しい国、楽しい旅行先としての日本の真の魅力」をアピール
会見ではまず国土交通省 観光庁 長官の田村明比古氏が登壇し、「Enjoy my Japan」の企画経緯について説明した。
2017年の訪日外国人旅行者は2869万人、その消費額は4.4兆円と過去最高を記録、2012年と比較して約3.4倍の規模になっている。しかしその2869万人の約半分は中国人と韓国人で占められ、2869万人の約85%はアジア諸国からの訪日となっている。
一方で欧州、北米、豪州からの訪日は2017年で300万人と「まだまだ満足できるものではない」数字であり、これらの地域の人々がタイや中国へ行ってしまっているのが実情。
「世界でも所得水準が高くて、旅慣れて、目が肥えている旅行者が多いこの市場で、選択してもらえるエスティネーションに日本がなることが、観光先進国を目指している日本にとって大変重要な課題」であり、そのためのキャンペーンであると背景を解説した。
そこでなぜ日本を旅行先として検討しないのか、ドイツ、イギリス、フランス、アメリカ、カナダ、オーストラリアの6カ国で市場調査を行なったところ、「日本は独自の文化があり、重要な国ではあるものの、海外旅行先としては富士山と桜と神社仏閣だけの退屈な国で、わざわざ高い旅費と時間をかけて訪れるほどの魅力がないと考えている人が多い」ことが分かったという。
そこでこのようなイメージを打ち破るために、風光明媚な山や海をただ見るだけでなくて、サイクリング、ダイビング、ラフティング、トレッキング、大自然の中を走るトロッコ電車など、実に多種多様な楽しみ方が日本にはあり、長期滞在しても飽きない「楽しい国、楽しい旅行先としての日本の真の魅力」を映像などでアピールしていくことになった。
「Enjoy my Japan」では2つのテーマを重視している。1つ目は現地目線に立つこと。日本人が日本をどう見せたいのかではなく、海外の人に日本はどう見えているのか、日本の何に魅力を感じるのかを考え、入念な市場調査を行なうとともに、PR動画の制作には外国人監督を起用したとのこと。そしてこのキャンペーンのローンチイベントを、イギリスを皮切りに6カ国で行なっていく予定だという。
2つ目はデジタル技術をフルに活用すること。最新のテクノロジーを投入して、Webサイトの閲覧者の関心や志向を踏まえ、効果的に情報を提供する広告展開をしていく。また、観光庁や全省庁において、海外からの旅行者がストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備、観光資源の魅力の向上、旅行前や旅行中に必要な情報の入手性などに取り組み、観光先進国の実現を目指していくとした。
ここで「Enjoy my Japan」のロゴマークのロゴマークが紹介された。この「My Japan」には、外国人旅行者が自分にぴったりの日本の魅力を発見して、自分だけの「My Japan」を満喫してほしいこと、一方で日本人が自分の大好きな「My Japan」を海外の皆さんに楽しんでほしいという歓迎の気持ちを表わしているとのこと。そして「Enjoy my Japan」のために制作された動画を紹介して、スピーチを終えた。
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