古民家再生(上):農家民宿4月にオープン 横浜から三和へ女性移住

古民家は150年以上前に建てられたらしく、購入時は傷みが激しかった。このため、業者に依頼して土間をコンクリートなどにし、専門家のアドバイスを受けながら両親と手作業で改装した。

 耐震性を高めるため、壁には筋交いを多く使い、室内には薪ストーブや宿泊用の和室2室、広いキッチン・リビングルームなどを設けた。大黒柱や梁は太く、重厚感あふれる造りだが、各所に絵を飾るなどモダンにした。
 
■地元の無農薬野菜ふんだんに使い 一日8人まで宿泊■
 
 一日最大8人まで宿泊できる。食事は地元の無農薬野菜をふんだんに使い、和洋食などメニューは要望に応じられるように考えている。冬季は休業し、国際医療援助活動に出向く予定。
 
 屋号は「ふるま屋」。ネパールを旅した際に、現地ガイドが沢田さんに付けてくれた愛称「フルマヤ」という女性名が気に入り、そのまま使うことにした。
 
 今、何より大切しているのが地元の人たちとの交流。「地元の方々の理解がなくては経営はできない。農作業体験などは地元の方々に講師をお願いし、野菜などの食材も地元農家から購入したい」という。
 
 「農山村は、都会では失われつつあるコミュニティーの結びつきが強く、学ぶべきところがたくさんあります。訪れる人たちに三和の良さを知ってもらうことで、地域の活性化につながればうれしい。将来は土蔵を利用して、父と私の蔵書を並べ、図書館にし、地元に開放したい」と、さらに夢を広げる。
 
 国際交流の豊かな経験と幅広い人脈を生かして外国人らを迎え入れ、農作業の体験なども通じて、日本の原点ともいえる農山村の魅力を伝えていく。
 
 
写真=両親の手助けを受けて改装を終えた古民家

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