●健康な食生活の基本は「一汁三菜」
昔ながらの日本型の食事は、一汁三菜が基本になっています。
一汁三菜とは、ご飯に汁もの、おかず3種(主菜1品、副菜2品)で構成された献立。
ご飯でエネルギー源となる炭水化物を、汁もので水分を、おかずでその他の栄養をバランスよくとることができます。
多くの栄養素が交互に胃に入って混ざり合うことで、消化や吸収がよくなったり、余分な脂肪や糖分、塩分を排出したりといった効果も期待できます。
気をつけたいのは、3種のおかずの食材や調理法が重ならないようにすること。
主菜は魚や肉、卵、豆腐などのたんぱく質を中心としたものにし、副菜は野菜やいも、豆、きのこ、海草などでビタミンやミネラル、食物繊維がたっぷりとれるようにします。
刺身に焼き鳥で2品というように、たんぱく質のものばかりにかたよってはいませんか。
不足しがちなミネラルや食物繊維をきちんととるためにも、必ず野菜などを中心とした副菜を食卓にのせましょう。
●1日1回は「一汁三菜」を心がけて
一汁三菜(ご飯に汁もの、おかず3種)の食事はたくさんの食材を使うので栄養のバランスがよく、1人分ずつ盛りつけることで食べる量がわかり食べすぎを防ぐことができます。
ご飯は太ると思われがちですが、糖質やたんぱく質、食物繊維を多く含み、パンより腹もちがいいので、しっかり食べることで間食を防止できます。
健康な生活を送るために、1日1回は一汁三菜の食事を心がけましょう。
「いそがしくて食事作りにそんな手間ひまはかけられな〜い」という方、あまりかた苦しく考えなくても大丈夫。
おかず3種を用意するのは工夫次第です。主菜に添えるつけ合せの野菜を多めにして1品に数えたり、混ぜご飯や具だくさんの汁ものにして副菜1品分を兼ねたり、冷やしトマトを1品プラスするだけだっていいのです。
毎日毎日バラエティに富んだ食材をそろえるのは無理でも、週単位で考えていろいろな栄養がまんべんなくとれていれば問題ありません。
●うま味調味料でおいしく減塩
一汁三菜(ご飯に汁もの、おかず3種)の食事は、健康な食生活の基本。
が、気になるのは特にみそ汁など汁もので高くなりがちな塩分です。
日本では、生活習慣病の予防のために、食塩の摂取量は成人1日あたり10g以下に減らすことが目標とされています。
これに即して計算すると、みそ汁は1杯150mlとして1日にせいぜい2杯まで。
それ以上飲むと、塩分過多になってしまいます。汁ものに限らず、料理は減塩を心がけたいものです。
ところが、減塩した料理は薄味のために物足りなさを感じがち。
これをおぎなってくれるのが、うま味調味料です。うま味は、甘味、酸味、塩味、苦味と並ぶ「五味」の1つ。うま味をアップすると、
塩分を減らしてもおいしく食べられることがわかっています。
減塩した料理にうま味調味料を使えば、味の物足りなさを感じることはありません。
しかも、うま味調味料に含まれるナトリウムは食塩に比べてずっと少ないので、ナトリウム量を減らすこともできます。