前回の黒豚の続きです

前回の黒豚の続きです。

沖縄の黒豚

沖縄の在来種として知られる黒ブタに「島豚」もしくは「アグー」「島ウヮー」と呼ばれている豚がいます。沖縄ではかなり古くから豚の飼育が行われていて、豚肉の消費も盛んです。

現在、沖縄で飼育されている黒豚の多くは、鹿児島から入ってきたバークシャーか、バークシャーと島豚が掛け合わされたものや、アメリカ原産の「ハンプシャー種」と掛け合わせたものなどが多く、純粋な島豚はほとんどいません。

現在では純粋な在来種のアグー黒豚は数えるほどしか残っていません。そのため、純粋なアグー黒豚を残すためにアグー黒豚の血統の入った豚などを利用して純粋種に近いアグー黒豚の保護に努めています。

もともとのアーグ黒豚はとても太く短い足で、野生の猪に近いような長めの硬い毛に覆われています。また、お腹や背中が丸い体型で、体力・免疫力も強く粗飼料のみでも大変良質な肉質になる沖縄の気候や風土に根付いた豚として親しまれていました。

海外の黒豚

現在世界中にいる豚の品種の中でも黒豚として有名な品種がいくつかあります。日本にいるバークシャー種も、もともとはイギリスが原産のヨーロッパ在来種の豚とアジア在来種の豚の交雑種です。

また、高級豚肉として有名なイベリコ豚はスペイン地域で数少ない在来種の黒豚ですし、イベリコ豚と同じ品種の豚が原種になったといわれているフランスのビゴール豚も美食家の間では大変人気の高い黒豚です。

世界にいる豚の品種のうち半数近くがいるといわれている中国では黒豚の種類も多く、東京Xの素になった北京黒豚や漢江黒豚・大囲黒豚など土地の名前のついた黒豚も多くいます。

世界の黒豚の中には、猪に近い性質を多く残している品種も黒豚には見かけることがあります。