春キャベツが、今まさに旬です。
一年を通して出回っており最もポピュラーな冬キャベツに比べて、春キャベツは外葉の緑が濃く、巻きがゆるく、葉がやわらかくてみずみずしいのが特徴です。
キャベツの選び方、食べ方
このような春キャベツは、何といっても生でムシャムシャ食べるのがおすすめです。みずみずしさ、シャキシャキした歯ごたえ、野菜の自然の甘みを楽しむことができます。
千切りにしてサラダや付け合せに、また、浅漬けや甘酢漬けなどにしてもよいですね。
生で食べるのが最適ですが、強火でさっと炒めてもおいしいです。
春キャベツを選ぶ時には、葉の緑色が濃く、ふわっと巻いていて、大きさの割りに軽いもの、つやと張りがあるもの、芯の切り口がきれいで割れていないものを選びましょう。
キャベツの栄養価
さて、キャベツは栄養価が高いと言われますが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。
ビタミンでは、ビタミンA、B1、B2、C、E、K、ナイアシンなど、ほとんどのビタミン類が含まれています。
特にビタミンCは豊富に含まれており、大きめの葉を2〜3枚食べれば、1日に必要なビタミンCを摂取することができると言われています。
この他、ビタミンUあるいはキャべジンと呼ばれている「ビタミン様物質」(正確にはビタミンではないが、体内でビタミンと同じような働きをする物質)も含まれています。
また、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄など、多くのミネラル分も含まれています。
栄養価が高いと言われるのも納得です。
このようにキャベツには豊富な栄養素が含まれていますが、この中でも特徴的なのは、ビタミンUです。
ビタミンUはキャベツから発見されたので、「キャべジン」とも呼ばれています。
ビタミンUには、胃腸の粘膜の新陳代謝を活発にし、粘膜を保護し、傷ついた粘膜を修復する働きがあります。
また、過剰な胃酸の分泌を抑える働きも知られています。これらの働きにより、胃腸の炎症、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防、改善します。
このため、ビタミンUは医薬品として治療にも用いられていますし、ビタミンUを主成分とする胃腸薬も市販されています。
ビタミンUには水に溶けやすく、熱に弱い(加熱すると減少する)という性質があります。このため、水にさらさない方がよいですし、加熱する場合も短時間にするのがよいでしょう。
生で食べると、ビタミンUを最も効率よく摂取することができます。加熱調理する場合は、煮てスープなどにして、煮汁ごと食べるとよいでしょう。
春キャベツは生で食べるのがおいしいですから、ビタミンUの摂取にはもってこいなのです。